前回 酸いも甘いも焦がすほど【仮面ライダーガヴ 第27話】感想 焼き上がる好奇心
フラッペといやあGODIVA…ではなくやっぱりスタバ!
…でもなくファミマな男 アメイジングRYOです。
GODIVAは高い、スタバは近くにない。もうファミマですよ。お安くできてるですよあたしゃあ。
待望のヴァレンの「真の」強化形態登場!
そしてビターガヴもとい酸賀編完結の28話を語って行きましょう。
あらすじ
絆斗を連れて酸賀から逃走し一度はぴぱれに戻って来たショウマだったが少し目を離すと絆斗が姿を消してしまった。
その足で絆斗は事務所に戻り塩谷との過去を思い起こす。塩谷を失ったのも、ショウマが弱ったのも全ては自分のせいと激しく自暴自棄になる絆斗を前にショウマは…
一方、事の次第を聞いたラキアは酸賀の研究室に乗り込みビターガヴと交戦。
2人を尻目に酸賀は研究室を後にする。再び絆斗に会うために。
仮面ライダー×GODIVA!?フラッペカスタム登場!

特殊クレジット、OP無しで始まった今回は長らく引っ張って来たショウマと絆斗の不破、ショウマの不調、酸賀の暗躍、ビターガヴの氾濫。それら全てに決着をつけるまさに中盤の山場だった。
まずは最大のトピックであるヴァレンの強化 フラッペカスタムとバトルシーンについて語っていこう。
いかにもヤバそうでビジュアルが解禁された直後から「絶対暴走フォームだ!」とか言われていたチョコルドに対しこちらもうパッと見で「あ、絶対強いしちゃんとした強化形態だわ」って分かるヒロイック&ゴージャスなビジュアル。
金のライダーってのね…「男の子」なんですよ。
鋭利に伸びた胸や肩のパーツがいかにも強そう。フィギュア出たら指とかに刺さりそう。
真正面から見ると背中のストロー 正式名称「ステアスイフトロー」が剣を背負っているように見えるのが好きなポイント。フラッペモチーフでストローをそう使うか。
さて今回のフラッペの特徴はなんと高級チョコレートメーカーとして呼び声高いGODIVAが撮影に協力しているという部分である。やおきんとコラボしてうまい棒ゴチゾウ出したりはしていたが、こんな高級なとことまでコラボとは…!
作中でショウマと絆斗が飲んでいたフラッペはいずれもGODIVAの商品。絆斗が甘いものは苦手と言っていたが、知ってか知らずかショウマが渡したのはショコリキサー ダークチョコレート(カカオ72%)又はショコリキサー エルサルバドル ダークチョコレート(カカオ99%)なのでビターなやつだったりする。これなら絆斗も飲めるね。
GODIVAの協力は番組に商品が出るだけに留まらない。実はフラッペいずゴチゾウのカップにはGODIVAのカップの特徴的なダイヤ型の模様が入っていたりもするのね。
ところで話が戻るが私は駄菓子好き&仮面ライダー好きなので思わずうまい棒ゴチゾウは買ってしまったので他にも色々出してくれると嬉しい。
キャベツ太郎ゴチゾウ待ってます!
バトルシーンではレバーを下げることで腕や足に氷を纏い強化して打撃を浴びせる絆斗の得意なステゴロ戦法に特化したヴァレンになっているのが特徴。ヴァレンの代名詞たるドロップキックももちろんこれで強化可能。
ちなみに製作陣の中でもヴァレン=ドロップキックという印象が出来上がっているようでフラッペの初陣である今回にも積極的に入れていこうという話になったんだとか。
ブリザードソルベと同じく氷属性ということでこういった形で1号、2号ライダーで強化の方向性が被るのは珍しいがしっかりと差別化は出来ていたと思う。
図書館内では本棚を遮蔽物にしながらバンバン互いに銃を撃ちまくるガンアクションを披露。カメラワークも凝っていてヴァレンの銃ライダーとしての活躍にも抜かりがない。
あとまあ当たり前の事かもだがとにかく酸賀(浅沼さん)のやられボイスがいいよね。まさにやられの美学。後述するが酸賀というキャラクターの持つ複雑な心理を声でこれでもかと表現してくれた。
必殺技対決に負けた後のベイクの「絆斗君…絆斗君ってぇ…!!!」という台詞は元々台本には無かったが現場判断で追加されたものなんだとか。
絆斗を単なる実験台以上に思っていたのかもと思わせられる台詞だし、浅沼さんの鬼気迫るアフレコのパワーも凄い。
バトルのクオリティが高いのはもはやいつものことながら長く引っ張って来た因縁の決着としても綺麗に決まっていてカタルシス抜群のバトルになっていたと思う。
関連商品 DXフラッペいずゴチゾウ
絆斗の慟哭と悪魔の語られない過去

続いてドラマパート。やはり絆斗と酸賀について語っていきたい。
冒頭から焦燥し切った顔で事務所を訪れ激しい自己嫌悪に陥りコルクボードに頭を打ちつける絆斗があまりに痛々しく強烈。「俺がやられれば良かった…」ってとこの目が凄くいい。
TTFCのオーディオコメンタリーによればこのシーンは中盤の生身でベイクに立ち向かうシーンの後に撮影したらしくヘトヘトで挑み残る力を振り絞ってやったシーンなんだとか。あの表情や感情ぐちゃぐちゃになって喚き散らすシーンは演技だけじゃなく日野さん本人がボロボロだからこそ出来たものなんだね。
「お前グラニュートの癖に弱った俺なんかに負けてんじゃねぇよ!」
の後に
「お前がそんな弱ってんの全部俺のせいじゃねぇか!」
っておんなじテンションで怒ってる支離滅裂具合が精神的に限界って感じがして辛いけど上手い…!
絆斗に様々な事情があったことは事実だがそれでも頼るべき相手を間違えたのは、目先の誘惑に負けたのは本当で、そんな自分を反省しまたしてもにんじんをぶら下げて来た酸賀に対し金輪際あんたには頼らない!と強く決心するシーンは悪い関係を断つ勇気を描いていて小さい子よりも寧ろ少し成長した子供達の方がきっと刺さるんじゃないかな。
断る勇気。それは『ガヴ』がさんざ闇菓子という形で描いている薬物から身を守るためにも必要なものだ。
ヴラスタムギア(ベルト)で変身&バイク走行シーンもあって一気に絆斗が仮面ライダー然としたのも今回のテーマに合っていると思う。
ベイクにトドメを刺すシーンの「じゃあな」って最後の台詞は当初は「終わりだ」だった(そもそもこの台詞は日野さんのアドリブ)のを「じゃあな」に変更したんだとか。その変更には酸賀が絆斗に持っている思いを反映した結果らしい。
続いて酸賀周りについて。
印象的なのはやはり変身シーン。
杖を捨て→メガネを外し→マグナムとゴチゾウを取り出す→ガジェット起動→「へーんしん」
の流れをワンカットで流れるように決めちゃうのが流石の一言。
よく見るとゴチゾウ装填するシーン微妙にもたついてるんだがそれを感じさせない雰囲気、台詞の挟み方。それでいて酷く淡々と変身の為の作業を終えてやはり何の感慨もない形だけの、適当な「へーんしん」がめちゃくちゃ酸賀らし決まってる。
そして衝撃的だったのは断片的に語られた酸賀の過去。
正直ヴラムvsビターガヴで酸賀に悲しき過去…って匂わせた時ちょっと嫌だったのよね。
悲しき過去が必要なヴィランといらないヴィランっていると思うんだ。酸賀は前回であれだけ冷血漢、酷い悪党として描いたのに今更悲しき過去とかされるとどう見ていいか分からなくなるし中途半端にならないかなって不安だったんだが…
そこは流石の香村先生。バランス感覚がめちゃくちゃ上手い。
結局酸賀の過去はあくまで匂わせで終わりその断片に劇中唯一触れたラキアは何のこっちゃ分からずスルー、詳しいことは我々視聴者がぼんやり想像するしかないって形で終わらせたのは凄く丁度いいよね。
おそらくは元は善良な科学者だったが生まれたばかりの子供が何らかの理由で◯亡。絶望し人間は弱いと思い知らされた酸賀は「何があっても失われない命」=「最強の生物」を生み出すことに没頭。研究の中でグラニュートのニエルブと知り合い人間より遥かに強い生物のグラニュートも含めて研究に更に傾倒していったのだろう。
前回ダークショウマ達に「お父さん」って呼ばれて嫌がったのを私は酸賀が家族という繋がりに興味がないからだと考えたのだが実際は真逆。
酸賀は失った子供の幻影を追い続けている、ある意味で家族という繋がりに縛られ過去から抜け出せない男だったということか。こんなに解釈が180°変わると心地よさすらある。
写真の酸賀の笑顔は我々の馴染みの邪悪なスマイルではなく我が子に向ける優しいものだった。
「眩しくて戻れない瞬間 もう誰にも奪わせない」
酸賀もまた「眩しくて戻れない瞬間」を取り戻そうと足掻いていたのかもしれない。
ちなみに浅沼さんは香村先生から酸賀の設定や背景を詳しく知らされているんだとか。
何それめちゃくちゃ知りたい…!
関連商品 変身銃DXベイクマグナム
ショウマの優しさ、ラキアの頼もしさ

最後にショウマ達絆斗を支えた仲間達についても語りたい。
ショウマは生身で絆斗と一緒にベイクに挑むなどもあったがやはり印象的なのは2人でフラッペを飲むシーン。
個人的に好きなのはショウマが絆斗の隣に座るシーン。めちゃくちゃ近くに座るのがちょっとあざとすぎてやられた。その後流石にちょっと絆斗が離れるの含めていいシーンだ。
自暴自棄になり「俺がいなければ…!」ってなってた絆斗にショウマが寄り添っていたが思えばこの精神状態って4話で老夫婦から離れていった辺りのショウマに近いんだよな。ショウマからすれば一度乗り越えた痛みだからこそ絆斗の気持ちが分かるし「絆斗は悪くない」って迷わず言える。
生まれからして地獄過ぎるせいかこの主人公大体のキツイやつ乗り越えてて逞しいな。
一方ラキアは今回も相変わらずしごでき。酸賀を取り逃したものの単独でビターガヴの幼体を根こそぎ全滅させることに成功。キルスコア稼ぎ過ぎぃ!
サラッと成体のビターガヴすら余裕であしらってるし最前線の1番強いやつは無理でも裏でできる範囲で最高の成果を常に上げてるから信じられないくらい不遇とか弱いって単語が当てはまらない。3号ライダーなんて大体この時期微妙呼ばわりされるもんなんだがなあ。
噂によるとファンからのラキアの人気はとんでもないことになっていてヴラスタムギアも売り切れ続出なんだとか。さもありなん。どの角度から見ても嫌いになる要素が無いんだもんこの人。
「研究に没頭するあまり身の回りの整理ができない物の散乱していた部屋も匠の手にかかれば何ということでしょう。手狭なラボがカラフルで清潔な空間に。壁のあちこちに匠からのメッセージボードが飾られているのもユニークな仕上がりです」
幸果さんが片付けたデンテの部屋を映すシーンのBGMがビフォーアフター過ぎて面白かったです。局一緒だもんな。
しかしこのシーン絆斗の慟哭のすぐ後にぶち込まれるから感情が追いつかない。分かりやすく作品が暗くなり過ぎない為の措置だよね。
関連商品 DXライダーゴチゾウSPセット-うまい棒コラボver-
次回
まさかの大ベテラン芸人登場!
またラキアの人気出そうな回やってる!
ジープ兄さん、2025年初登場にしてまさかまさかの電撃結婚!?
ところでランゴ兄さんのターンっていつになりそうっすかね!?
それではまた
次回 ジープの電撃結婚!【仮面ライダーガヴ 第29話】感想 拾ったのは反社の息子でした
余談

『ガヴ』がなくりゃわざわざGODIVAカフェなんて来ること無かったよあたしゃ。ありがとうよ。
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