前回 超える思い【ウルトラマンアーク19話】感想 新時代のクロスオーバー
「特撮」という文化はいつまでも受け継がれていって欲しいものだと切に願う男アメイジングRYOです
実写作品は年々増えていく規制に振り回されてしまいますがそれでもアニメには出せない実写だから出せる「特撮」の熱さがあると確信しています。
ブレーザー編も終わり『アーク』も残すところ2ヶ月!
20話を語って行きましょう
あらすじ
今日のSKIPはホットラインも鳴らず暇すぎるほど平和な時間を過ごしていた
それなのに所長のヒロシはなんだかソワソワ…
理由は娘のツグミが職場体験でリポーターに挑戦し今日TVに出演するからであった
昔は「パパと同じSKIPになる!」って言ってくれていたのに…仕方ないことと分かりながらも自分とは違う世界に進んでいく娘を見て少々の寂しさを感じるヒロシ
そんな中、羅角山(らつのやま)に古代怪獣ゴメスが出現!
しかしこのゴメス、何やら様子がおかしい…?
気合いの入った巨大特撮!ゴメスSPを見よ!
今回の見どころはゴメスSPの巨大特撮だろう。
森の木々を倒しながらその姿を露わにするシーンから始まり作品全体からゴメスの巨大感に対するこだわりを感じるカットが非常に多かった印象。
静かな早朝の山頂で静かに佇むゴメスという1シーンがあんまり見ない画でお気に入り。今回のゴメスは後述するが、ゴメスであってゴメスでない「異物」である為このシーンも明らかにこれまでのゴメスとは違うのが一目瞭然なシーンだ。
生物の声には思えぬ鳴き声、ふわーっと飛行というより「浮遊」する姿などはダメ押し気味にゴメスじゃ無いですよアピールになっている。
古代怪獣ゴメスといえばウルトラシリーズの記念すべき1作目『ウルトラQ』の第1話に登場し原始怪鳥リトラと共にシリーズのテープカットを勤めた由緒正しきウルトラ怪獣。近年はいろんな形で出演も増えていてライト層にも見知られた怪獣だった筈なのにこんなの俺たちの築き上げてきたゴメス像とかけ離れている!
ワクワクしちゃうじゃねーか!
「いつものあいつね〜」と呑気に見てたら全然違うことしてくんだもん。
反重力光線によって地上のものを巻き込んで浮かせながら進撃してくる姿はインパクト大。
スペースゴジラがやってたやつだ!
と言うか全体的に今回ゴジラシリーズネタがかなり…
街に到着後も巨大感の演出に抜かり無し。車を蹴飛ばしながら進む足元のアップ、建物の屋上から見ても顔が映らないカット、最後に橋や電柱をゴメスの手前に映して巨大感をアップさせる通称「舐めカメラ」と、これでもかこれでもか。
当たり前のことを改めて書くが「本当はデカく無いもの」を「デカく見せる」って凄いよな…。
そしてそれって多分「特撮」の原点だと思うんだよね。
1世紀近く前からあるこういった技術がノウハウを積み重ね今まだ進化し、進化させようとしている人達がいる。
当たり前じゃねーからな(加藤浩次)!!
しかしそれにしても今回のゴメス君はなんだかおかしい…
かくしてその正体は!?
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宇宙生命体スペッキオ 「あの怪獣」に似てる?
ゴメスSPその正体は戦いの後に明かされた
宇宙生命体スペッキオ。無機質な見た目ながら普段は宇宙空間に漂う歴とした「生物」であり、餌を求めて惑星に降りた際にはその星の生物に擬態して潜伏しご飯にありつくという新登場の怪獣であった。
ゴメスSPの「SP」って「スペッキオ」って意味だったのね!
と見せかけて実は違う。テレマガネットの情報によればSPとはSingularity Point(特異点)の意味なんだとか。
となるとスペッキオって名前がSingularity Pointを意識して付けられた名前なんかね。
では正体が分かった上でゴメスSPのバトルシーンを語って行こう。
ツグミとヒロシを押し潰しそうになった鉄塔を武器にゴメスSPを殴るアーク。得意(?)のヒールレスラーみたいな戦い方で攻勢に出るもガコンガコンと金属を殴るような鈍い音がするばかりでダメージにならず。
ロボット怪獣ばりに硬く物理攻撃が効きにくい上に牽制技の〝アークテラショット〟はもちろん、必殺の〝アークファイナライズ〟すら反射するバリアでアークを圧倒!
両手と口から放つ3連ビームも強力でアークはこれを「つよいけん」ことアークアイソードで防御。攻撃をガードしながら割と久しぶりな気がする〝アークトリッキーテクニック〟が発動し、アークさん閃く!
このまま近づいて斬ればいいんだ!
閃かんでも思いつきそうなゴリ押しじゃん…
まあソードが熱を帯びてたか、パワーを吸収したかで赤くなっていたし、パワーを吸収しながら接近し厄介なバリアごとぶった斬る!って作戦だったのかなとは思うけど
ところでこのスペッキオ、その真の姿の無機質な雰囲気が『帰マン』屈指の強敵 光怪獣プリズマを彷彿とさせる。
ガラスを食べるという設定は再登場しやすそうでいいね。
次はどんな怪獣に化けて出てくるのか。擬態に期待したい。
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夢は変われど変わらぬ想い
最後にドラマパートについて
今回はヒロシと娘のツグミとの親子の物語…であったのは間違いないが実はもう1人の主人公が
それは今作における名脇役の乾あかりリポーターだ
彼女は『アーク』第1話で最初にまともに台詞のあったキャラであり、それ以後も度々登場。というかSKIPがテレビ見てるとか、テレビ中継がされてるみたいなシーンは全部乾リポーターが登場しているので登場頻度は中々のもの。
ツグミの職場体験がリポーターということで今回はツグミの先生として劇中でカメラが回ってない場面での台詞もあり間違いなく登場時間がこれまでで1番長かった。
カメラ回ってる時とそうじゃ無い時とでキリッと雰囲気が変わり、ツグミにしっかりアドバイスをしたり本番では助け舟を出したりとかっこいい大人としての見せ場も多い。
?「全部乾ってやつのおかげなんだ。」
そういう意味では乾リポーター回でもあったな
?「良くないなぁ。そういうのは…」
改めて伴親子の話をして行こう。
ゴメスが出てくる親子の話ってんで『X』の「戦士の背中」的な話かと思いきや伴親子2人は決して不仲とか、喧嘩してるとかそんなんじゃなかった。
それはラストのやり取りでも明白だろう。
ツグミは幼い頃の自分が描いた漠然とした理想よりももっと確かな道を見つけ親からの独り立ちの一歩を踏みしめようとしている。
ヒロシはそうやって自分から離れていく娘に寂しさを感じていた。
これはどこの親子にも必ずやって来るイベントでありなんら特別な事じゃない。そんな特別じゃないことを主眼に置きながら情緒たっぷりに描いたのが今回のドラマ。
ヒロシは小さい頃SKIPになると言っていたツグミが自分のとこじゃなく、結局派手で目立つリポーターという仕事の職場体験を選んだ事に凹んでいたようだがこれはちょっと違うと思うのよね。
ツグミがSKIPになりたかったのは小さい頃だしパパの真似ってのが1番だったと思うが、きっとパパの仕事がたくさんの人の助けになってるってのも分かっていたからだと思う。
誰かの助けになる仕事をしたい。選択肢はいくらでもあるがツグミは幼かったが故にパパの勤めるSKIPに行くという道しか知らなかった。
しかし成長するに連れSKIPに行くというのは無数にあるルートの一つに過ぎないと知る。成長したツグミがたくさんの選択肢から選んだのはリポーターだった。
でもそれは「華やかな仕事だから」でも「高収入だから」でもなく、やっぱり「たくさんの人の助けになるから」だったと思うんだ。
日々怪獣が出現する世界でいち早く怪獣の情報を人々に届けたり、怪獣災害の被災者達の声を届けたり、時には街の名物を紹介して地域に貢献したり。或いは今回のように一見地味で儲けも少ないSKIPのような仕事の重要性を人々に伝えたりリポーターに出来ることは多い。
父とは違う道かも知れない。夢は幼い頃から変わったかも知れない。
でもきっとその根源。ツグミが父から受け継いだ「誰かの助けになりたい」って想いは変わっていないと私は思う。
ツグミのリポートを背中で聞いてるヒロシが良いシーンなんだ…グッとくる
あと最後ヒロシがウルトラマンの飛行ポーズしてそれが影絵になるのも好き。
幼いツグミが描いた絵のヒロシ(憧れの象徴)が今はアークになってるんだろうなって前半の台詞と合わせて考えると
ヒロシだってウルトラマン。転じて、ツグミの憧れはきっと変わってないって意味かなと。
まあヒロシは(元)アバレンジャーだけどね!
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次回
迷える小説家の前に現れたのは謎の赤い玉!
その玉は願えばなんでも叶う夢のアイテムだった!
奇跡の球に歪んだ願いが届く時…
25年ぶりに出現!最強合体怪獣キングオブモンス!
ウルトラマンが欲しい!!!
それではまた
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