理想とのはざまで【ウルトラマンテオ 17話】感想 それでも理想を抱く

ウルトラマン

前回 いのちの順位【ウルトラマンテオ 16話】感想 理想論でも伝えたいこと

今日のテオのサブタイって帰マンの『悪魔と天使の間に…』に似てるなって思った男 アメイジングRYOです。

傑作の多い帰マンの中でも一番好きな話なんですよ。それこそ今日の話と同じく理想と現実に関するお辛いエピソードになってるんだけどおすすめよ。

みんなも見ようぜ!

朝から「はぁ…」とため息の出た17話を語っていきましょう。

転載:https://www.youtube.com/watch?v=3e_9I-EAToM

前回のエピソードに対するアンサーであり、風刺…と言うにはあまりにストレートにネット文化の歪みに切り込んだ今回。

見上げるほど巨大な怪獣が街を襲ってるにも関わらず人間も動物も怪獣も全ての命が助かる道があるはずというあまりに理想論に過ぎない話が都合よく実行され、それを良しとするオチが個人的にあまり釈然としなかった前回だったが今回の話の前振りだったと分かり安心した。

今回は逆に「前回のケースは運が良かっただけ」「理想を実行するのはあまりに難しい」「それでも理想を抱くその意味」というしんどい部分をガッツリ描いており非常にお辛い回に仕上がっていたと思う。

都合よく暴れる理由がはっきりしており、その理由を取り除いてやればおとなしく帰ってくれた野生動物としてはあり得ない挙動をするデスドラゴの後に純粋な肉食怪獣のテリジラスを出してくるのは意地悪だよな。

「で、こいつとはどう和解するんだい?ん?」とにやけ顔で聞かれてるみたいだ。

全ての命が助かる道を信じてテリジラスに麻酔銃を放つベッチだったがその効果はなく、逆に襲われることになってしまいやむなくテオによってテリジラスは倒されてしまうという無力感漂う決着も非常に重い。

あの猛獣用の麻酔銃のダーツじゃテリジラスの表皮を貫くことすら叶わないのは明白。持ち出した段階で今回の話の空気感からして「(ああ効かないんだろうな…)」って察してしまったよね。

できることがあるはずと動いたものの何もできず現実に打ちのめされたベッチに向けた美濃部の言葉

「理想を抱きながら現実と向き合うんだ」

結局夢や理想がある人のスタンスってこれが最適解だと思うんだよね。なりたいものがあって頑張ったけどなれなくて、でもそれで腐るんじゃなくなれない今と向き合いながらじゃあどうすれば理想に近づけるのかを考えて動く。

理想に近づくために踏み出した一歩は絶対に無駄にはならない。今回の話で言えばテリジラスを救うことはできなかったけど麻酔銃を手に取り動いた事実がきっとベッチのこれからを支えていくはず。

美濃部のこの言葉で締めくくられることで決して今回がネガティブなだけな回じゃないんだって思えたね。

今回もう一つの強烈な部分だったネット文化、最新の言い方をするなら冷笑文化への切り込みについて。

良く知らない人を「害虫」と罵るネットの世界をそういうもんだとサラッと流すリンタロウと、その異常さに困惑するイブキのとこ良かったね。

何も知らない宇宙人からすれば「なんでそんなこと言うの?で、なんで言われて平気なの?」ってなるよな。律儀にメモってたけどできればイブキには知らないままでいて欲しかったよ。

今回肝だと思ったのはあの天文研究会叩きの筆頭だった青年が終始これと言ってお咎めを受けることなく終わったこと。このことから今回っていわゆる「ネット社会への警鐘」とかそう言う話じゃないんだと思ったね。

もちろん反面教師にしましょうってメッセージはあるんだろうけど、それ以上に感じたのは「これが今の現実」というやはり冷たいが間違いないメッセージ。

ネットの向こうからこちらの事情など構わず叩いてくるやつはいる、そう言う奴らは得てして関係ないからこそ正論を武器に出来てしまう、そして彼らは決して罰を受けたりはしない。

そんな世界で理想を抱き生きることはやはり難しいと言う話なんじゃないかと思うんだ。

でもだからこそ理想を抱き生きるものは美しい。

「闘う君の歌を闘わない奴らが笑うだろう」と中島みゆきも言っていた。

と言うわけで今回のポイントは…

①前回と合わせての理想と現実のお話

②重苦しくも決してネガティブではない

③鋭利なネット文化への切り込み

の3つかな。

それではまた。

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