前回 愛・哀・AI?憎しみを消す力【仮面ライダーガッチャード43話】感想 未来が収束している…?
デーブ・スペクターが何してる人なのか分からない男アメイジングRYOです
長谷川脚本といえば記憶の封印と解放!
ウルトラマンネクサス然りSSSS.GRIDMAN然り
そんな先生の本領発揮な加治木の記憶改竄解決回となる44話の感想です
あらすじ
ホムンクルスであるラケシスを人間にする計画
通称ラケちゃん人間化計画の経過報告が鏡花から行われた
以前行った夏祭りの写真に映る表情の変化からラケシスは既に「楽しい」という感情を学んでおり心の方は既に完成したとし次はラケシスの体を人間のものに再錬成するという
しかし宝太郎だけは写真のラケシスではなく後ろに映る加治木に注目していた
祭り開始から時間が経つほどに表情が曇っていっている加治木を見て親友に何かあったのではとラケシスをさて置いて走り出す宝太郎
加治木の顔が晴れない理由。それは京都で出会ってから遠恋していた聖からのメールにあった…
一方、登場以来動かずじっと星が巡ってくるのを待っていた冥黒王ガエリヤがついに動き出す!
再生怪人回?いいや、再犯犯人回だ!懐かしき序盤ガッチャード
ガッチャードも気付けば44話
次回作仮面ライダーガヴのビジュアル発表もありガヴへの期待と慣れ親しんだガッチャードメンバーとの別れの寂しさが入り混じるこの季節
番組が始まってすぐの頃の序盤はこの作品はどう楽しむものなのかと見ている側も模索するもの
ガッチャード序盤。私が何を楽しみに見ていたかを考えてみると思い当たるものがあった
それはズバリ
「突如現れる襟草市の野生の犯罪者」
これだ
ケミーというポケモンや妖怪ウォッチを彷彿とさせるキャラクター群が彩るドタバタコメディの様相が強かった序盤にアクセントとして加えられていた突如出てくるクソやば犯罪者達
強盗を働いた後子分を橋から落として金を独り占めするやつ、自分の不幸せを許容できずカッターナイフであわや無差別障害事件を起こそうとしたやつ、試合中に対戦相手を再起不能にし今なお自分の力の発散場所を探しているレスラーなやつetc…
いかにも子供向けな作風の中で燦然と輝く容赦無く、時に生々しい犯罪者達。
彼らの役割は基本その悪意でケミーを引き寄せマルガムになる事。物語上鍵となるケミーという種族が視聴者から悪者と思われないために用意されたいわばヘイトの引き寄せ役
襟草市が風都に負けず劣らず治安終わってると言われる原因となっている者達だがこの野生の犯罪者の明らかに作風から浮いている感じが序盤のガッチャードの独特な空気感を作り出していたと私は思っている
そんな彼らも中盤を過ぎるとパタリと出てこなくなってしまった。グリオンの作ったお兄様達がマルガムになる役割を担う事になりいちいち犯罪者達を出す必要がなくなり役割を終えたのだが…
この終盤に来てまさかの復活!
それが今回だ
1クール目にマルガムになった犯罪者達は皆ケミー因子が体内に残っており「悪意さえあれば」ガエリヤがそれを刺激する事でケミー無しでマルガム化できるとのこと
後付け臭い便利な設定だが悪くない!悪くないぞ!
捕まった連中を再度活躍させるにはうってつけの設定だし自然とお財布に優しい再生怪人回にもできる。何より番組序盤の空気が犯罪者達と共に蘇るのがすごく面白い構成だと思った。
今回復活したのは3話で登場しりんねをストーカーしていた男 狩谷守
何人もの女性に執着しその人生を無慈悲に奪ってきたというストーカー◯人の常連ということがガエリヤから説明された
…お前、ニチアサで出せるギリギリだな
ラストには京都回で暴れたナイフ舐める系犯罪者 矢吹恭一(ガッチャードでは貴重な襟草市産ではない犯罪者)も登場
これらのかつての敵が蘇るという展開をただやるのではなく、加治木と聖という1クール目で作られた関係の深掘り回に当てているのもお見事
それと…
生きとったんかワレ!
あのヴェノムマリナーもガッチャーブラザーズとしてまさかの再登場
ガッチャーブラザーズという能力自体既に型落ちの序盤フォームを再登場させるためにあるようなものなのだが正直1クール目に乱造される派生フォームって実質使い捨てみたいなの多くてスーツ自体がとっくの昔に改造されてしまったのかと思っていたが(ヴェノムマリナー君さほど印象的な活躍もしてないし)…
序盤回帰のこの話で再登場とはここに来ていいポジション貰ったなヴェノムマリナー!
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加治木の記憶復活とその着地
長らくファンの間で言われて来ていた加治木記憶消されすぎ問題
錬金術師の宝太郎の親友でオカルト大好き故に(ケミーの起こした)不可思議な現象に首を突っ込みがちでおまけにホッパー1にやたら好かれているせいで常人ではありえないレベルで仮面ライダーやケミーに遭遇してしまう加治木
今回ついにその問題に決着
錬金術師の行う記憶処理は記憶を消しているのではなく奥底に封印し蓋をするというもの
要するに邪魔なものは全部押し入れにぶち込んでるようなもんなので当然押し入れ(脳)のキャパが限界だと封印しきれなくなってしまうという理由から加治木には例外的に全ての記憶を返し錬金アカデミーのことも伝えることになった
この展開は個人的には結構複雑
加治木にはいつまでも何も知らない宝太郎にとっての日常でいて欲しかったと思う一方で腹を割って全てを話せたことで宝太郎と加治木がなんの引け目もない親友になれたんだと嬉しい気持ちもある
ただ今回の「ホッパー1とニジゴンが言うこと聞かずに出て来たせいで加治木に目撃されてしまったので待ち構えていたミナトが速攻記憶封印」って展開はどうかと思うぞ!
やってること当たり屋じゃねーか!
京都での一件も思い出した加治木と、あの事件をすっかり忘れている聖の対比から生まれるであろう後編のドラマにも注目していきたい
聖もマルガムになったことがあるが前段通りマルガム化出来るのは「今なお悪意を持つもの」に限るとわざわざ明言しているのでその辺も次回に活かしてくるんじゃないかな
しかしこの「記憶処理は消すのではなくあくまで封印」という説明は最初にも書いたが長谷川先生が得意とするパターンの前振りな気がしてならない
1クール目の犯罪者達が蘇ったように物語クライマックスでケミーと絆を結んだこれまでのゲストがその事を思い出すみたいな展開あるんじゃないか!?
あかん。絶対泣くやつだ。
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テーマは〝本質〟そしてそれは劇場版にも繋がる?
今回の話のテーマは本質
ライダーとして錬金術師として目覚ましいほど成長した宝太郎だがそれでも目の前の親友が心配という理由だけで他のことに目が行かず走り出してしまう「お人よし」な本質が描かれそれはそう簡単に変わらないと鏡花は言う。
再登場した犯罪者達が相変わらずクソなのもそれが彼らのそう変わらぬ本質が故
そしてラケシスは自分のモデルとなった人間の本質を恐れている。どんな人間なのか、もし悪党なら自分も悪党の本質を受け継いでいるのではないか?
そう考え人になる事が怖くなってしまった
このテーマは7/26(金)公開の劇場版にも関わってくるのではないかと思う
あまりに多くを失いすっかりかつての自分では無くなってしまった未来の宝太郎。最新予告ではその余りに辛い人生の断片と、宝太郎とは思えぬ強い語気の台詞が印象的
しかしそれでも彼は一ノ瀬宝太郎
では一ノ瀬宝太郎とはなんなのか
〝本質〟とはその人をその人たらしめている自性
それがなんなのかが劇場版では描かれる
そんな気がする
因みに冒頭でこの前行った夏祭り〜と言う台詞があったがアレはどうやら劇場版の話のようだ
つまり時系列は43話〜劇場版〜今回
という流れなんだそうだ
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次回
聖に迫るガエリヤ!
全てを思い出した加治木は大切な人を救えるか!?
グリオンとクロトーにも新展開!?
それではまた
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