エンデヴァーが好き!
アメイジングRYOです
いいですよねエンデヴァー。かつての過ちと自分に苦しめられ、オールマイトを越えられない現実に向き合いながら自分なりのNo.1を目指し戦い続けるヒーロー。
昔の傲慢だった自分の犯した罪にまともになってから苦しめられるとこが凄くアメリカンヒーローナイズでいいんですよ。アイアンマンと同じタイプというか。
ヒロアカに出会ったのはアニメ2期の頃でそこからすっかりハマってしまって毎週、毎シリーズ楽しみに観ています。
ちなみにアニメ派。絶対アニメで観たいので原作には手を出さずにいましたがこの度10年の連載に幕を下ろすとのことで原作も買い始めるつもりです。
さあそんなヒロアカの劇場版も本作で4作目
もちろん全部劇場で観てる私がいつも通り極力ネタバレなしで感想を書いていきます!
あらすじ
アメリカNo.1ヒーロー スターアンドストライプが死柄木弔に敗れながらも絶大な傷跡を残した事でヴィラン連合の動きが一時的に止まった
スターのおかげで出来た猶予を使いデク達A組はタルタロスより脱走したダツゴク狩りに奔走していたがそんなダツゴクの1人 ギンジが令嬢アンナ・シェルビーノを人質にどこからか逃走
デク達はこれを追うがそこにアンナの命を狙う謎のイケメン ジュリオ・ガンディーニ、そしてアンナの持つ特異な“個性”を利用し次なる象徴(オールマイト)になろうとする男 ダークマイトとその一味も現れる
アンナとジュリオの悲しき「約束」とは…
そしてデク達はあの日オールマイトから託された「次」が自分達だと黒き象徴に証明できるのか!?
間違いない仕上がりだが…
今作はヒロアカ映画としては無難な仕上がりという印象。
アクションシーンは相変わらずエフェクト盛り盛りでかっこいいし作画も綺麗、後述するがゲストキャラクター達もデザイン、性格含めナイスで一定以上のクオリティは間違いなくあるのだがこれまでの映画に比べるとフックとなる見どころにやや乏しいと感じた。
1作目は本編では時系列的に出来なかったデクとオールマイトのWスマッシュ、2作目のデクからかっちゃんへのOFA(ワンフォーオール)継承、3作目の5期で解禁された「黒鞭」をフルに生かしたパルクールのような超アクションなどこれまでの作品では強烈に記憶に残るシーンがあったが今作は特筆するほどのものがなかったというのが正直なところ。
またヒロアカはキャラが多いにも関わらず映画で活躍するのはいつもデク、かっちゃん、轟くん、ゲストキャラクターという感じでどうにも活躍格差が大きすぎる。この問題は今作でも健在。
まあ2時間ないくらいの映画にまとめなきゃいけないから活躍させるキャラをある程度絞らなきゃいけないし、活躍格差があるのは本編だってそうだし分かるんだがお茶子とかもうちょいメインにいてもいいのよ?
ちなみに私は2作目の『ヒーローズライジング』が一番好き。アレはシチュエーションでプロヒーローを活躍させれない土台を作ったおかげでA組全員に活躍のリソースを裂けたのが上手かった。
歴代作品に比べて薄味だったり個人的に感じる問題は据え置きではあるが今作がつまらないわけではない。
ヒロアカはヒーローを志す若者達が苦難を乗り越え、自らの殻を破り、凶悪なヴィランと戦いながら成長していく物語で当然シーズンが進むごとに各キャラが明確に強くなっていく。
主人公のデクは特に成長が顕著であり映画一作目ではまだ腕ぶっ壊しながら殴ってたのに、今作では時系列が7期ということもありOFA歴代継承者の“個性”もフル解禁。
冒頭のダツゴクを追いかける場面でトレーラーから7th「浮遊」で出撃するシーンなどはワクワクするしその後の3人のダツゴクを複数の“個性”を使って瞬く間に倒すシーンなど気合いも入っていて非常にかっこいい。
成長で言うとかっちゃんがA組メンバーをちゃんと名前で呼ぶシーンがあるのも忘れられない。
例によってデク、かっちゃん、轟くんが中心だが今回は常闇くんにも個別の見せ場があり、(メインメンバーに比べて圧倒的に格差はあれど)基本A組全員に活躍の場がある。あの砂糖くんにもある。なお口田くんだけは…。
あと青山くんは出て来ない。この事から本作は7期142話後の話と思われる。
私の好きなエンデヴァーもサクッと新技出したりプロヒーロー達にもA組とは別軸の役割が用意されていたり可能な限り出せるキャラはみんな出そうと頑張っている。
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今年もナイスなゲストキャラクター
ヒロアカ映画は毎回ゲストキャラクターが大変魅力的なのが特徴
個人的に一作目のメリッサがヒロアカ女子の中でもかなり好きでしてね…
今作もそこはバッチリ
まずメインヴィランとなるダークマイトはオールマイトを崇拝するファンだが、実際にはオールマイトの「力」にだけ心を奪われておりその人格やオールマイトが成し遂げたこと、そして次代に託した平和への思いには微塵も興味がない。オールマイトのごく一部分だけ見て全てを理解した気になっているにわかファンの化身のような男。
神野のオールマイトvsAFO(オールフォーワン)の後にオールマイトの言った
「次は、君だ。」
というメッセージを自分に向けられたものと勘違いするなどかなり思い込みの激しい部分がありこの勘違いこそが今回の物語の発端
オールマイト=力。故に力さえ手に入れればオールマイトになれると思い込みオールマイトごっこの為に暴走する様は映画ボスにしてはかなり小物臭いがその小物っぽさや大志なき乱暴で身勝手な振る舞いが味になっている。
そんな小物臭さの反面“個性”の複数持ちと見紛うほど汎用性の高い“個性”を持つ強敵でそのバトルは変幻自在で見ていて面白い。オールマイト役の三宅さんがノリノリで演じているのもあってヴィランとして魅力的な仕上がりとなっていた。
物語前半ではシルバーエイジコスを身にまとっているが後半には体のバランスが歪なゴールデンエイジコスを披露したり、技名がオールマイトがアメリカの州や都市をもじったものに対し技〝トリノスマッシュ〟などイタリアの都市をもじったものにしているなどオールマイトオタらしい部分も見え隠れする。
オールマイトは間違いなく最強のヒーローだが最強故にヒロアカの日本はオールマイトに頼りきりになってしまった。ただ1人の象徴では永遠に世界を照らし続けられない。
だからこそみんなでオールマイトになり、みんなで象徴になるという今作のデクの決意が光る。
そういった意味ではダークマイトはオールマイトの「負」部分を受け持ったヴィランと言えるかもしれない
アンナを狙うイケメン ジュリオは丁寧な口調の反面、仏頂面で淡々と他人をディスるサイボーグ毒舌家執事という刺さる人にはとことん刺さりそうなキャラクター。演じるのはMr.イケボ声優 宮野真守さん。
いかんな。刺さらん人のが少ないかも分からん。
ジュリオはAKIRA感あるバイクに跨り義手・義足に仕込まれた数々の武器を使いながら戦い、戦闘に“個性”を用いないというヒロアカにあまりいなかったタイプのキャラで新鮮味もありかっこいい。
感情が昂り余裕がなくなると丁寧な喋りもポーカーフェイスも崩れて荒々しい口調になってしまうところもいいよね…。感情剥き出しの演技こそ宮野さんの真骨頂というか。
彼は元々アンナの執事で彼女の持つ力を受け止められる唯一の人物だったのだがダークマイトによりそれが不可能になり、いつの日にかアンナとした悲しい約束を守る為に心を閉ざして行動を開始する。
誰もがこんな執事に守られたいと思ってしまうに違いない素敵なキャラだ。おじさんの俺が言うんだから間違いない。
そして今作のメインヒロイン アンナ
まずキャラデザが例によって可愛い
彼女はとある危険な“個性”を持っておりそのせいで人を遠ざけ心を閉ざしていたがジュリオとの出会いで心を取り戻す。しかし望まぬ力をダークマイト達に狙われることになる悲劇のヒロイン。
演じるのは生見愛瑠さん。今作唯一の芸能人声優だ。演技についてはやや浮いてはいるがとんでもなく棒読みということもなく及第点。
ヒロアカ映画は毎回芸能人声優がいるが皆さんお上手なので基本違和感ないのよね。上で書いたメリッサも志田未来さんだし。
特に3作目のロディを演じた吉沢亮さんは凄かった。上手すぎて全く分からなかった。
流石は俺たちの流星さんだぜホーイ!みんな逃げろホーイ!
今回のアンナは実を言うと本編中の大半がダークマイトの手下により洗脳されておりそれほど感情を乗せて喋るシーンがない。それもあってひどく浮いていると感じることが少なかったのも良かったか。
壮絶な運命に翻弄され笑顔を失った2人がそれを取り戻すドラマが今作の肝と言える
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総評
パンチの足りなさは感じるものの十分楽しめる一作
過去作ほどのどデカいサプライズは無いが、意外な本編キャラクターの登場など小粒なサプライズは寧ろ多め
ゲストキャラクターは例によってそれぞれキャラが立っており魅力もあり、バトルシーンは安定のボンズクオリティなのでこれも問題無し
ヒロアカ映画はこれが初めて!という人ならなんら気にせず楽しめるレベルになっているので是非劇場にPlus Ultra!
それではまた
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追記
ダークマイトの手下に楽しい夢を見せる“個性”を持つ奴がいるんだけど…
そいつの術にかかった轟くんと飯田くんの夢がちょっと泣く
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