前回 芸術のための芸術【デアデビル:ボーン・アゲイン 7話】感想 シリアルキラーは珍しくない
真骨彫SHF仮面ライダー2号の新作発売決定に歓喜した男 アメイジングRYOです。
前のやつは誤って腕を折ってしまいましてね…買い直そうにも高騰しまくってたんでいやー助かった。
いよいよクライマックスの8話を語らせてもらいますよー
あらすじ
ミューズの排除を特殊部隊の手柄にし、自警団による犯罪を減らしてメディアを味方につけ、ヴァネッサとのすれ違いも2人で「過ち」を取り除いたことで解消され勢いに乗るフィスクは「黒と白の舞踏会」なる市長就任を祝うパーティーを開催する。
そしてフィスクはこのパーティーでニューヨークの資産家達を支配下に置く為の一手を打つ。
一方マットは1話で逮捕され監視の上での終身刑になった筈のポインデクスターが一般房に移されたことを知り動揺する。
そしてあの悲劇の夜に隠された秘密に気付くのだった…
マット×フィスク×ポインデクスター!カオス極まる舞踏会

今回最大のポイントはフィスクの開いた市長就任のダンスパーティー。
このパーティーは無論単なるお祝いではなく以前行った政治資金パーティーで自分に従う意思を見せなかった資産家達を再び呼び寄せそれらを一気に籠絡する為のフィスクにとっての天王山となる決戦の場だ。
そしてその籠絡のやり方というのが非常にフィスクっぽい。
はやい話が「1人ずつ個室に呼んで脅す」というもの。馬鹿みたいな作戦だがなるほど効果的だ。
相手にとって1番嫌な条件を盾にしたり、逆に1番欲しいものを与えて従わせたりはフィスクの最も得意とする手段。
そしてこの作戦に我らがスーパーダンディ剣オタクのジャックも追い詰められることに…!
6話でフィスクがジャックに言われた言葉をそっくり返して意趣返しするのはニヤリとさせられた。
しかしこのダンスパーティーはフィスクの独壇場では終わらない!
ある真相にたどり着いたマットはその真意を確かめるべくフィスクに会うためにダンスパーティーに参戦。彼女のグレンとダンスをしながらフィスク夫婦に近づき共に踊るシーンは今回のクライマックスだ。
マットの存在に気付きごく小さいマットにしか聞こえないような声で警告するフィスクの長年戦ってきた知り尽くした相手への牽制は燃えるし、マットはマットで強引にもヴァネッサの手を取りダンスパートナーのチェンジにかこつけて彼女に小声で自分の推理をぶつけるなど優雅なダンスの中で各々の思惑がぶつかり火花を散らしてるのがかっこいい。
更に更にこの場に刑務所を脱走したポインデクスターが乱入しダンスパーティー会場は一気にカオス極まる地獄のニューヨーク風闇鍋に変貌!
このボリューム、替え玉はいらねえな!
ポインデクスターの持つ銃が狙うのは果たして…
そこは本編をご覧いただきたい。
ところで今回は照明を青にしたり赤にしたり、フィスクの開いたパーティーも黒と白の舞踏会だったりやたら色に関する演出が多かった。
この意味について少し考えてみよう。
大きな違和感があったのは会場でのヴァネッサの服装。真っ赤な派手なドレスを身につけているんだ。
前述したがパーティーの名前は黒と白の舞踏会。参加客は皆タキシードや白いドレスやらでモノクロ統一なのに主役の1人である筈のヴァネッサだけは赤いドレスなのだ。
色にはそれぞれ意味がある。赤には情熱や闘争心、生命力とか他にも色々。
ただしポジティブだけじゃなくネガティブな意味合いも存在し他には怒り、攻撃性、危険などがある。
今回の話でヴァネッサのドレスだけがこれ見よがしに赤いのにも意味を感じずにはいられない。それがどの意味に合致するかは皆さんも実際見て考えてみよう。
ちなみにフィスクのスーツは白。白にも平和や純粋、潔白などフィスクには似つかない意味が色々あって一部は赤のヴァネッサとは真逆になってる意味合いも。これもなんとなーく分かってくるんだよなぁ見てると。
他にも様々な場面で色の演出があった今回。そういった目線で見るとまた新たな発見があるかも知れない。
関連商品 デアデビル シーズン1 COMPLETEBOX【Blu-ray】
増長する特殊部隊を撃つ銀の弾丸はBB?

フィスクがミューズ逮捕(真の狙いは自警団撲滅)のために編成した特殊部隊の横暴が描かれた今回。
彼らはフィスクから与えられた特別な権利を傘にして正義の名の下に過剰な暴力を振るう恐ろしい殺伐とした特殊部隊とは名ばかりの愚連隊である。
今回は舞踏会の会場内で不審な動きをする者にやり過ぎな報復をするのだがこのシーンは本作がネトフリ版『デアデビル』の続編なのだと思い出すようなバイオレンスシーンになっている。
その行いを本部長のガロに指摘されても、もはやより権力のあるフィスクがバックにいる彼らは意に介さない。
見ていて非常に不愉快な連中なのだが、だからこそポインデクスターが乱入して来た時にワクワクしたね。
目的のためにそれを邪魔する者も抹殺するポインデクスターとフィスクの私兵としてこれを対処しようとする特殊部隊の悪vs悪の構図。男の子ってこう言うの好きでしょ?
そんな増長する特殊部隊、そしてその手で殺しはせずともグレーゾーンの手段で確実にNYを侵略して行っているフィスクに対する切り札、銀の弾丸となるのはデアデビルではなくBB・ユーリック 彼女である。
このブログで触れたことが無かったので改めて書くとBBとはフリーの女性記者でダニエルの友人。その伝手で度々フィスクに取材をしたり、BBレポートという彼女のニュース番組が度々挿入され人々が今のNYや状況をどう思っているのかが分かる構成になっている。
彼女は誠実に真実を伝える正義の記者でフィスクに対してはかなり疑いを持って接しており攻めた発言をすることも多いのだが、最大のポイントは彼女の叔父でやはり記者のベン・ユーリックがドラマシリーズでフィスクに殺されているという所だろう。
彼女はその事を知らないようだがそういったバックボーンがあれば必然的に「叔父を殺したフィスクを姪のBBが正義の報道で倒して敵討ち」って流れは容易に想像できる。
今回のフィスクは市長という絶対的な立場にある以上デアデビルがボコボコにしただけではなんともならない相手になっている。むしろそんな事したらやばいのデアデビルの方。
今のフィスクを倒すには真実を白日の元に晒してフィスクを市長に選んだ市民達みんなが「やっぱりあいつじゃダメだ!」と気付くしかないのだ。
今回彼女がフィスク打倒の貴重な情報を入手出来そうな展開にもなっているので残すところ後2話ではヒーローやヴィランだけじゃなくBBにも注目したい。
もちろんダニエルにもね。
マットの苦悩と暴かれた「真犯人」

今回のマットはデアデビルとしての活動を再開した事で恋人のグレンとの関係が立ち行かなくなってしまっている。
「秘密を持てば人は病に伏せる」
作中フィスクの言った言葉だがいやはや確かにと思ってしまうくらいデアデビルという秘密を持った途端にマットの普通の生活は崩れ出してしまったのだ。
またマットの元にやって来た新たな依頼人 マディソンはこれまでの依頼人と違い金も社会的地位もある人物のようで懐は温かいが、ヘクターのように濡れ衣を着せられた訳ではなく明確に罪を犯した男。
貧困だが善良だったヘクターは殺され、人格はさておき救われるべき社会的弱者だったリロイは盗みで刑務所送りにされた。救えなかった者達を思えばこそ目の前の罪を犯したが金だけはあるマディソンが法の裁きから逃れそうになっている現実にマットは苦しむ。
結局金がない奴は救われず、金がある奴は救われるんじゃマットからすりゃ何のために戦ってるのか分からないもんな。
思えば今作は1話から今回までずーっとマットがいじめられてるような状況で追い込まれたマットの心がついに爆発してしまうシーンは注目して欲しい。
そして今回の肝となるのは第1話の悲劇の裏に真の黒幕がいた事にマットが気付く場面。
これはポインデクスターが暗殺者、殺し屋であるということを考えれば当たり前っちゃ当たり前なんだが意外と気付けなかったから「ほー!」ってなった。
1話の冒頭だけでも見返すとでフォギーが話していた依頼人のベニーの件とかそういやアレって何だったんだ?ってまだ明かされてない余白の部分が多かったことに気付けて気持ちがいいので今回を見たら1話も改めて見てみるといいだろう。
関連商品 コスビ マーベル コレクション デアデビル【シー・ハルク:ザ・アトーニーver】
次回
マットvsフィスクvsポインデクスターの対決はどうなっていくのか!
フォギー殺しの真相とは!?
次回は17(木)or18(金)に更新予定!
みんなも観よう『デアデビル:ボーン・アゲイン』!
それではまた
コメント