前回 【アイアンハート 1&2&3話】感想 STOP!闇バイト!
今になってマーベルスナップにハマってる男 アメイジングRYOです。
推しのドクター・ドゥームが手に入ったんでドゥーム中心のデッキで遊んでますね。あとアポカリプス軸の破棄・自壊デッキも楽しい。
無課金でも全然遊べるしみんなもやろうマーベルスナップ!
早くも最終回になってしまった『アイアンハート』4〜6話を語っていきましょう!
【4話 悪の魔術】あらすじ
右腕であったジョンを失いフッドは精神に変調をきたすその一方でジョンの死にはリリが関わっていることに勘付き始めていた。
リリは切断に成功したフッドの不思議なマントの切れ端を研究しそのマントがおよそ科学では説明のつかない力を持った代物であると知る。
研究にも行き詰まったリリに更なる悪報が届く。
リリがジョーから借りていたバイオメッシュを紛失したのがきっかけで強盗団に代わりジョーが逮捕されてしまったのだった。
ボロボロの天才と意外な魔法フィーチャー

この第4話は1〜3話までで感じ、捉え始めていた『アイアンハート』という作品の方向性をガラリと変えてくれる回で、予想外の方向に話が伸びていくのもあってかなり楽しめた。
ではその捉え始めていた方向性とは具体的に何かと言うとこの作品は「科学vs魔法」なんだ、というもの。
アイアンスーツを身に纏いトニーの後継者であると言うリリは科学もしくはテクノロジー系ヒーローのど真ん中であり、対するヴィランのフッドは不思議なマントの力で瞬間移動や弾丸を曲げる魔法系。
これが揃っているのだから今作は科学vs魔法みたいなことをやりたいに違いないと思うのは当然…
だった筈なのだがこの回で風向きが変わる。
なんと味方サイドにガッツリ魔法使いが登場したのだ。
その名はゼルマ・スタントン。原作ではドクター・ストレンジ関係のキャラクターなんだとか。
カマータージやダークディメンションなど聞き馴染みのあるワードも連発されるのでもう楽しい。
こういうのがマルチバースものの醍醐味だと思う。
不意に別作品の単語が出てきた時のあの「ここでアレと繋がるの!?」が気持ちいいのよ。
更にここから後の5、最終話もドンドン科学よりも魔法関連の話が増えてくるもんだから『アイアンマン』を見る気でいた期待を見事に裏切ってくれた。いい意味で。
魔法を単なる敵にはせず科学ベースの作品に出すことで逆につぶ立たせそこから一気になんなら科学以上に掘り下げるてくるとは…。
魔法関連以外の今回の見どころは着々と追い詰められていくリリだろう。
マッドに向けられるジョン殺害の疑い、ジョーとの約束を反故にして向けられる失望、秘密のせいで母とは再び衝突し、ついには想い人のエグゼビアや親友のナタリーにまで…
と言った具合に3話などまだマシだったというレベルでメンタル面をズタボロにされ、なんでも出来ると思っていた全能感を完全に打ち砕かれてしまう様は痛々しい…
のだがリリ自身がマジでめっっっちゃくちゃやらかしてるから(自業自得では…?)って気分になるし、自分が100悪くても責められるとガンガンに言い返す生来の気の強さもだいぶマイナスに働いて結果「可哀想に…」とかは全然思わないのよね。
残当って印象に落ち着く。
普通主人公が周りとのギスギスで苦しむ場面って見てるこっちが凹んだりするもんだと思うんだけど今作に限ってはまあそれがない。
ある意味良調整とも言えるが。
ジョーとの面会シーンで叱責を受けたリリが年相応の「怒られた子供」の表情になっている場面は今回のお気に入り。リリのエゴをストレートにズバズバ指摘するジョーの怒りに満ちた顔も気弱にヘラヘラしていた彼だけに印象深いものになっている。
その顔と剣幕をあのご近所さんに出来ればなあ…
総じて魔法関連の導入やら沈みに沈むリリやら色んな意味でクライマックスへの溜め回的な作りになっていた。
こういう回が挟まる時は一挙配信が嬉しいね。
これでまた来週だったら絶対一週間モヤモヤするもん。
【5話 私のグリッチ】あらすじ
フッド率いる強盗団はついにリリの抹殺に動き出す。
アーマーを鹵獲されその身一つで強盗団に立ち向かうリリだったがそんな彼女を稲妻が襲う。その一撃を放ったのは…
次々に押し寄せる苦難・困難・至難を前にリリはついにその膝をつく
戦うことを諦めたリリを救うのは果たして…
新生アーマーとその代償

続く第5話はいきなり少し前まで仲間だった強盗団との戦いに。
とはいえアーマー着て戦うのはほんの少しだけで基本はリリが生身で起点を効かせながら立ち回る感じのバトルになっていた。やはりアーマーでのまともなバトルは最終話だけだったね。
一応派手な見せ場である体当たりしてきた車をアーマーがパンチで吹っ飛ばす場面はかっこいい。ぶっ飛ばされるオカマの顔も面白い。
前の話でメンタルを砕かれたリリは今回アーマーをも破壊されついに戦うことを諦め逃げ出すことを決めてしまう。
無論、そんな彼女を支え再び立ち上がらせるのは母であり親友であり亡き父との思い出という少年漫画では王道の「敗北!復活!勝利!」
の「復活!」パートが今回となっている。
リリが家族や仲間と力を合わせながら新生アーマーを開発するシーンはご陽気な曲をバックに笑顔で行われており『アイアンマン』で印象的なトニーが1人でアーマーを作るシーンとは対になっている感じだ(『ワカンダフォーエバー』でそっちのオマージュもやってたけどね)。
そしてみんなで完成させた新生アーマーの仕上げに使われるのはやはり…
一足早くドクター・ドゥームみたいなことやり出すなんて思わんて。テンションあがるな〜。
メインヴィランであるフッドの真の目的が明かされることになるのも今回だがこれが思いの外せせこましくて個人的に結構好きなやつ。
力や富や成功体験を得ようと幼き日に胸に空いたたった一つの「穴」だけは決して埋まらずいつまでもそれを追い求めてしまうフッドの姿は人間臭さマックスで共感も出来るしヴィランとしては小物もなんだけどいいキャラしてる。
マントがイマイチ様にならないビジュアルとかもあってひょっしたらあらゆるものが不釣り合いになるようにデザインされてるキャラクターなのかなって気がする。小さい強盗団の頭やってる時が一番身の丈にあっていたというか。
詳しくは書かないけどジョー関係の話も面白いのよ。ぜひDisney+で!
【最終話 過去は過去】あらすじ
父から会社も家も奪い取り目的を達したフッドだったが野望を叶えてもその胸の内の空虚が埋まることは無かった。
フッドはもう誰もいない筈のアジトに向かう。
あの運命の夜に出会った、自分に魔法のマントを与えた“あの男”に会うために。
一方、犠牲の先にニューアーマーを完成させたリリもまたアジトに向かう。この戦いの勝利の先で払った代償を取り戻せると信じて。
ついにリリとフッドの直接対決が始まる。
科学(?)vs魔術!そしてまさかのラストに!?

早いもので最終話。
見どころはもちろん新生アーマーのバトルシーン。予算の都合なのかこれまでバトルシーンがろくに無かったが最終回は別。尺はあんまり長くないけどしっかりしたバトルがある。
これもネタバレなんで詳しく書けないけどフッドとの戦いで放った一発目の攻撃がめっちゃかっこいいのよ。直前のインターフェース含めて。
不満点としてはフッド側が曲がる弾丸とか瞬間移動とかほぼ使わずにとあるバフがかかって肉弾戦に切り替えてしまうので当初期待していた科学vs魔法要素が本当にほぼ無かったところ。
安直な科学vs魔法を捻って来たのは面白かったんだけどそれはそれとして素直な科学vs魔法も見たいんですよ…わがままでごめんね。
あとやっぱり久しぶりにアーマーヒーローのバトル見て思ったけど実写版『アーマーウォーズ』は観たいよなあ。なんか予定にあったのにお流れになったらしいがいつかやってくれる日を祈ろう。
そして今回もう一つの目玉はとある大物ヴィランの登場&実写デビュー!
キャラクター名は伏せるがとにかくこいつが「いい俳優さん選んだなあ」って心から思うくらい胡散臭くて素晴らしいのよ。
慇懃無礼で不遜。人の心の隙間に入り込む巧妙な話術と嘘くさい笑顔や称賛、絶妙な色気に髭、吹き替えに至るまで原作を知らなくても奴がどういうキャラでどう危険なのかが一目瞭然というお見事な実写化。
数多の間違いと失敗を繰り返したが支えてくれる人達のおかげで立ち直り成長できた筈のリリ。しかし突如現れたこの男の甘言に彼女の心は揺れてしまい…
頭は良くても心が子供であるということや、自らの理想のために時に手段を選ばなくなってしまう危うさなどリリの秘めた弱さを徹底的に描いて来た今作だけにこの終わり方は納得ではあるんだがかなり攻めてる。
彼女の心が揺るがぬ鋼の心(アイアンハート)になるのはいつのことやら…
シーズン2があるのか、続きは映画なのか分からないがとにかく今後の展開が気になるラストだった。
おわりに
ということで『アイアンハート』全6話でした。
アイアンマン復活!の気持ちで見始めたのに報酬目当てに闇バイトに手を出しまう若者という社会派な描写や後半では魔法を扱い始めたりと良くも悪くもアイアンマンとは全く別物に仕上がった本作。
正直前半3話観た時はつまらなくはないにせよ盛り上がんなそうって感じてたのに後半に色々ぶっ込んで来て個人的には評価上がったね。
ただこの作品を見る上で「リリ・ウィリアムズというキャラを好きになれるか否か」は結構ハードルになってるような気がする。
とにかく素直に好きになれるシーンが少ないのよね。私も最後まで見たけど好きかと問われればだいぶ怪しい。
見る人もまた鋼の心(アイアンハート)を用意してご視聴ください!
それではまた
コメント