前回 忘れたことはない【仮面ライダーガヴ 第37話】感想 当時は若くスパイスが必要でした
『ガヴ』の夏映画が楽しみな男 アメイジングRYOです。
映画ライダーの情報きましたね!
仮面ライダーカリエス!
カリエスとは調べたところ「口の中の細菌が糖分を分解するために酸を出し、それによって歯の表面が溶ける現象」のこと。
要するに「虫歯」のことなんだそうです。
お菓子ライダーの映画の大ボスが虫歯とは納得しかない!
よく見るとカリエスも顔が歯っぽい。虫歯ライダーの割に新庄くらい白いけど!
なんやかんやでビターエンドになってしまった38話を語っていきましょう。
あらすじ
和菓子屋 あんどうの職人 健二はかつて絆斗の母である早恵を誘拐したグラニュート ラゴーだった。
怒りに燃え復讐を成し遂げようとする絆斗を見てショウマは共に再びあんどうを訪ね健二を見極めようとする。
一方、同じくショウマへの復讐に燃えるもその力が足りないことを痛感させられたジープ。そしてそんなジープにニエルブはショウマのようにガヴを改造する提案をするのだった。
復讐心にその心を弄ばれる2人がその先に得るものとは…
終わる連鎖と終わらない復讐

まずは前回に引き続き「復讐と赦し」をテーマにした絆斗とジープのドラマ周りから。
絆斗の復讐大方の予想通り健二を赦すことで決着。必殺の一撃をわざと外して「悪人だったお前は死んだ」って件はベタっちゃベタなんだがやっぱりいいよね。
王道やベタってのはそれが愛されてるからこそ王道でありベタなんだ。使い方さえ変じゃなきゃ常にいいものなのよ。
それはそれとして一発思いっきりぶん殴るくらいはさせてもらう!ってシーンは根っこがヤンキーの絆斗らしさが出てる。逆に言えば20年近く持ってきた憎しみをあのパンチに乗せて終わらせたってことだしやっぱり人間が出来てるよ。
自分が健二を倒せば寛人から大切な人を奪うことになる。それはかつて絆斗自身がラゴーにされた事であり残されてしまう寛人の傷を誰より知る絆斗は健二を許すのではなく、寛人に自分と同じ傷を付けられないという観点から結果的に赦す事になるという流れも納得できるものになっていたと思う。まさに復讐の連鎖を絆斗は断ち切る事が出来た。
断ち切る事が出来た…のに…(後述)
全ての始まりとなった絵を破り捨てるシーンもいいよね。これにて絆斗が抱えていた個人のストーリーは全て解決したと思っていいだろう。
あと絆斗のドラマに対してショウマがほぼ絡まないのも良かった。赦すも赦さないも全ては絆斗が決める事だからと一歩引いて、でも心配は心配だからラキアに相談には行くとか出しゃばらないのがとても良い。
一方、引き続き復讐の連鎖からは逃れられないどころか行くとこまで行くしかなくなった感あるジープ兄さん。
前回の大敗からニエルブにガヴの改造による強化を提案され、これを拒絶するも結局は復讐のために受け入れるしかなくなってしまった。
グラニュートにとって付いているのが当たり前のガヴ。半分が人間であるショウマはそれが不完全であり改造によって赤ガヴとなった。
ジープとシータはそれを指差し「赤ガヴ」と揶揄し嘲笑っていた。人間に例えるなら眼鏡を掛けている子を「メガネ」、太っている子を「デブ」と呼ぶように人とは違う身体的特徴を馬鹿にするというあまりに幼く恥知らずな行為をしてきたジープにとって赤ガヴのショウマと同じようになる事はプライドが許さなかった筈。
しかし復讐に身をやつしそれにしか価値を見いだせなくなったジープはこれを受け入れてしまう。
いわゆる尊厳破壊ってやつよね。
改造された自分の体を笑うジープからは自分に対する嘲笑のようなものが見えてこれまたいい。どんどん戻れなくなってる感ある。
「あなたのガヴが変わってもあなたの価値は変わらない。」
妻であるリゼルの言葉は耳心地こそいいがその実そこに思いなどない事は明白。ただお気に入りのおもちゃがどう変わるかを見たいから背中を押しているだけ。
ショウマやラキア、たくさんの仲間や人々に触れて時に辛い思いをしながらも成長して復讐を終わらせられた絆斗に対し、全てを持っていた所から始まったのに自業自得でたくさんを失いその全てを人のせいにして成長出来ず気付けば復讐しか手元に残らずそれを餌に他人に支配されているジープは残酷なほどに真逆の「復讐の向こう側」に辿り着いてしまった。
更なる向こう側にジープが何を見つけるのかに注目して行きたい。
V3くらい高いっ!!!

久しぶりに高っかいとこに立ってる仮面ライダー見たな…
というわけで続いてバトルシーンについて。
今回の目玉はジープの変身する新たなるビターガヴ バキバキスティックフォーム…だったんだけど本当にV3くらい高いとこに立つマスターガヴの印象が強すぎてちょっとビターガヴの印象消えちゃったな。ごめんね兄さん。
とはいえ本当にバキバキスティックのデザインはかなり好きなのよ。DXビターガヴのパッケージにいた頃から早く見たいなと思っていたからね。
フライドポテト型のポテト菓子が体中に張り巡らされさながらミイラのようなおどろおどろしさがあり今のジープにも似合っている。個人的には騎士の甲冑っぽいマスクも中から覗く青い複眼も好き。
逆手に持つビターガヴガブレイドとベイクマグナムを武器にするのはマーゲンと同じだが、ジープ特有の軽快でアクロバットな動きはビターガヴになっても変わらずかっこいい。怪人や人間の時と同じ挙動を変身後にもするのって好きなのよね。
しかし!ヴラムは倒せてもやはり今のガヴには遠く及ばず…そりゃそうよランゴ倒してるんだから。
マスターガヴが超速移動で一瞬で鉄塔の頂上に辿り着きそこからビターガヴを見据える姿はインパクト抜群。CGじゃないのは見て分かったがクレーンで釣って安全に配慮した大規模なシーンだったようだ。
なんかヒーローが高いとこにいるという絵面のかっこよさを久しぶりに実写で思い出したかも知れない。飛んでるとかじゃダメなのよ。あくまで高いとこに立っているのが大事。
ビターガヴがそこから叩き落とそうとマグナムを構えるがすでにガヴはおらず、後ろで落下しながらオーバーにスイッチしてビターガヴの足を掴んで「ぶにゅん」の殺意の高さ凄い。足をガッツリ掴んで逃がさないようにしてるの怖いわ。
ベイクマグナムの反撃虚しくオーバーの一撃で敗れたビターガヴだったがジープ自体は退散。なんかショウマもちょっとジープ倒す事に迷い出てきた?
バトルシーンは短いがそれでもインパクト抜群の画で今回も満足させてくれた。
何気にヴァレンの必殺技がラゴーを掠めて後ろでボーン!ってなる水を使った演出も良かったね。
さすがは諸田監督。
「水は色んな表情を見せてくれる」とは監督の言葉だ。
逃れられない過去の罪とコメルの仇判明か?

絆斗が罪を赦しても、やはり一度は闇に生きてしまった者の性かグロッタに使えないバイトとして粛清されてしまったラゴー。そりゃねぇぜ…!
闇菓子の誘惑を断ち切り、人のために生きようと心を入れ替え実践し、人に愛されるようになり、かつて自分の手で傷つけた人からも赦しを貰った。
今本当の意味で新たな人生が開かれた瞬間だったのに…。いくら今変わろうと過去の自分や罪からは逃れられないということなのか。それが香村脚本の世界だと言われれば確かにそうなんだがこれは悲しい末路だった(ちなみに今回は毛利脚本回だったのでこの末路が香村先生の発案かは謎)。
絆斗が自分の被害者だと知った時は潔く命を差し出したのにグロッタに見つかったシーンでは命乞いをしてしまうラゴーもなんだか生々しいというかなんというか。
結局寛人は絆斗と同じ傷を負うことに。ってかあんどうどうするんだよ職人いないぞもう。せっかくバズったのに…。
ところで話は変わるがちょっと気になったこと。
ラゴーはあんどうの主人に拾われ最初は人間界の潜伏先として利用するつもりだったが、主人の仕事を見て心を入れ替えたって話だったよね。拾われたのが数年前ってことしか分からないがあんどうに来てからは闇菓子を断ち、スパイス集めをしていなかったはず。
となるとストマックは数年単位で一切ヒトプレスを納品していない、言い換えれば仕事をしていないバイトをずーっと放置していたことになる。
今回度重なるトラブルからグロッタが仕入れ担当になって使えないバイトは粛清するって考えになったから処刑されただけでそうじゃなきゃ多分普通にあんどうでずーっと働けていたっぽい。
ちょっとストマック社緩くない?
仕入れ担当のジープとシータが全然仕事してない形跡がここにも…!
まあ自分が頑張らなきゃ闇菓子が貰えないだけだから働かない奴がいてもストマック的には困らないのかも知れないが。どうせグラニュート界にはバイトだけじゃ帰れないし。
「バイトが急に飛ぶなんてよくあること」って2話だかでシータが言ってたしいなくなったバイトに関してはスルーしていたんだろうか。成績不振者リストに数年前からいないラゴーの名前が残ってる辺りリストの整理もしてないな双子!
意外な角度から双子の仕事サボりが見えてきたところで話を変えよう。
やっぱりグロッタがコメル殺しの犯人っぽいよなあ。
「コメル?誰?」って件を20話でやったのに。
殺(バラ)したやつの顔と名前は忘れることにしてるジンニキみたいなタイプなのかなグロッタ姉さん。ぽいっちゃぽいが。
でも今回の逃げようとしたラゴーの背中を鎌で一閃って殺し方は明らかにコメルの背中の傷の理由に繋がるだろうし予告的にも間違いないと思う。
個人的にグロッタがコメルを忘れてることにちゃんとした理由があると嬉しいな。ジンニキパターンでも悪かないけど。
次回
デンテがプリンアラモードを所望!?
だったらみんなで作るぞプリンアラモード!
コメル殺しの犯人はやはりグロッタなのか!?
そしてまさかのデンテとグロッタが遭遇!
それではまた
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