引っ越しに伴い寝具を新調する男 アメイジングRYOです。
昔からうちは煎餅布団で寝てたんですけどついにベッド…はちょっと経済的にアレなのでマットレスを買おうと思ってますね。
TVシリーズ通算36作品目にして令和7号ライダー
そしてシリーズ初の全世界同時展開となる世界に羽ばたくワールドワイドな最新作
『仮面ライダーゼッツ』がついに始まりました…!
また一年間感想を語っていきましょう!
それではよろしくお願いします。
あらすじ
国民的女優タレントのねむが犯罪組織によって誘拐され身代金を要求して来た。
彼女の危機に立ち上がったのは極秘防衛機関CODEのエージェント コード:ナンバー7。
ねむの監禁されたアジトに潜入したナンバー7は瞬く間に組織を壊滅させることに成功し彼女と口づけを交わす…
その時彼 万津漠は目を覚ました。
明晰夢を見ることのできる特技で夢の中では理想のクールなエージェントになれる彼は現実では酷い不幸に見舞われて就職すら出来ず妹に世話になっている冴えない青年であった。
しかし今彼の夢と現実が変わり出す。
次々に起きる怪事件、人々の夢を侵略するナイトメアと呼ばれる存在、そして夢の中で漠の出会った人物とは…
仮面ライダーゼッツ その戦いがここから始まる。
実直とファンシーのマリアージュ的アクション!

ついに始まった新シリーズ。
まずはゼッツの変身とアクション周りの話題からしていきたい。
ゼッツの筋肉質なデザインから予想はしていたが今年は久しぶりの肉体変化系ライダー。鎧を纏うのでは無く体自体が仮面ライダーになっていくタイプのようだ。
変身時に赤いモヤがかかりじわじわと体が変容していくエフェクトや煌びやかなベルトと鼓動に合わせるように体のラインが発光し光が迸る様はナイターシチュエーションと抜群に噛み合っていて否応無しのかっこよさを演出してくれた。
発光するスーツといやあ555を思い出す。やっぱりいいよなあ。
本作のアクション最大の特徴はバトルフィールドが夢の中という誰しもが馴染み深い異空間だということ。
劇場版『ガヴ』で先行のお披露目があったがゼッツは夢の中を操り物理法則を無視し、脈絡をすっ飛ばし、理屈など踏んづけて様々な現象を起こすことが出来る。まさに夢だからこそなんでもありというわけ。
しかしながら「夢だから何が起きてもおかしくない」という言い訳は作劇の上でかなり厄介なものでもある。あまりにやり過ぎると「なんでもありすぎてつまらない」と見てる方が萎えちゃうからね。塩梅が非常に難しい。
そこで上堀内監督はゼッツのアクションには必ず3つの要素を入れることにしたんだとか。
その3つとは
①リアルな肉弾戦
②夢ならではの攻撃
③ゼッツ本人の能力
①は今回非常に堪能できて個人的に面白かった部分。夢というファンシーでなんでもありなフィールドと攻撃があるからこそシンプルな肉体を武器にする実直なアクションがまた映える。
おそらく③に当たると思われる「力を込めると筋肉が膨張する」エフェクトも前述の肉体変化系ライダーなことを感じさせるしかなり好き。
やっぱり筋肉ってかっこいいよな…。『ガヴ』のグミアーマーが弾ける演出よろしく最後までやって欲しいやつだ。
ガンナイトメアの射撃を腕で凌ぐ動きもかっけー!ちっちゃい動き一つ取っても様になる。
スマートな漠/ナンバー7のイメージとは打って変わって基本形態にも関わらずパワー系のような戦い方なのも意表を突かれた。
そして夢を操れるのはゼッツだけでなくナイトメアもある程度自在に夢をいじくれるって設定も明かされこれはアクションに色々幅を持たせるのに使えそう。
次回から他人の夢の中で戦うことになるだろうしナイトメアはまだしもゼッツはあまりにめちゃくちゃに人の夢をいじれない!とか制約ついたりするのかな?
必殺技の〝インパクトバニッシュ〟は3連続キックというありそで無かった新しいタイプのライダーキック。
王蛇の〝ベノクラッシュ〟は複数回蹴るライダーキックだったりするけど主役の基本キックじゃ初めてだ。3回蹴るっていろんなパターンや組み合わせがありそうで毎回の見せ方に期待しちゃう。
突拍子もない夢攻撃のみならず仮面ライダーらしいアクションを見せてもらえたのでこの調子で最後まで3つの要素を活かした幅のあるアクションで楽しませて欲しい。
ここで少しナイトメアの話題もしたい。
ガンナイトメアのデザインも中々にクールでかっこよかった。頭部はリボルバーをモチーフにして目が複数あり、胸にはガンベルトらしき装飾、下半身は迷彩柄と変な捻りが全然ないめちゃくちゃ「銃の怪人」で外国の視聴者にも一目で何がモチーフか分かったことだろう。
腰のベルトには目玉をあしらったバックルがついていたがこれは多分ナイトメア共通のやつだね。次週のボムナイトメアもベルト付けてるし。
「悪夢」がテーマってのもあってかビジュアルがパッと見で怖さを重視してるのも伝わる。漠が目を覚まして目の前にいるシーンとかおっかなかったし。
1話が銃、2話が爆弾ってことはエージェントもの、スパイものの文脈に沿ってナイトメアは武器とかが共通のモチーフなのかな。
グラニュートは定番の動物や神話の怪物モチーフだったし今年はまたすっかり違うものが見れそうだ。
圧巻の生身アクション!シャレオツ演出もあるぞ!

続いて冒頭の夢の中での漠の生身アクション周りについて。
いかにもハリウッド映画的な導入とちょっとかっこつけ過ぎのアクションに小洒落たクレジットの出し方、極め付けは臭いセリフと海外受けを狙ったむず痒くなるような始まり方だったがこれも「映画に出てくるエージェントやスパイに憧れる主人公の夢」ってことにしちゃえば臭さが気にならなくなるのだから上手いことやってるよ。
第1話時点でここまでグリングリン動く主人公はかなり珍しいし主演の今井さんの実力の高さを感じさせられた。君になら一年任せられる!
クランクイン2日目。つまり万津漠になって2日目にもうこのシーンを撮っていたんだとか。凄い…!
ナンバー7の時のスカしたエージェントらしい表情と現実の優しいけどボンクラな漠の切り替えが凄く上手かったりショウマの知念さんに負けず劣らずのレベルの高さ。
ちなみに今井さん本人は小さい頃『W』を見て育った世代なんだとか。
私は『W』で特撮沼に落ちました。高校の時に!
ナンバー7の使用したワルサーの銃声は実際のものを使っているらしく細かい部分のこだわりも凄い。パイロット版となる1話の冒頭だけあり気合いたっぷりだ。
弾ける薬莢にクレジットタイトルを載せるのは真っ当におしゃれで好き。逆にナンバー7の台詞回しは敢えて外しに行ってるなって分かるくらいダッサくて若干心配になったレベル。
動けるし演技力も高い。今井竜太郎という座長の実力がいかんなく発揮されたアバンだった。
令和最弱の主人公!?

最後にドラマ周りの話題を。
始まる前は英寿のような最初から最強みたいなタイプの主人公かに思われていた漠だが実態は…
人を助けるたびにあり得ないレベルの不幸に見舞われてしまう超絶不幸体質が災いし妹に生活の面倒を見てもらっている無職で、楽しい時間と言えば寝てる時間に見る夢だけ
という最強どころか(社会的にも)最弱レベルの主人公であった。つ、辛い…。
令和ライダーって基本みんなしっかり手に職付けていたから主人公のガチ無職は初だし異彩を放っている。
…ビジュアルが似ている英寿様も半分無職みたいなもんだけどアレは世界を自分のために作り替えてるからね。ショウマは最序盤こそニートだけどはぴぱれのバイトになったし。
前述したが今井さんは現実と夢の漠とナンバー7の演じ分けが非常に上手でどちらの顔も巧みに演じておりこの二面性キャラの難しいとこをクリアしておりドラマに集中できた。
誰かを助けようとすることで自分が不幸に見舞われるという設定にも多分何か秘密があるんだろうな〜ってのは感じるね。
不幸の内容が落雷に打たれる、サメに襲われる、隕石直撃、『ガヴ』最終回ではUFOに襲われると言った具合に現実離れしていて、それこそ悪夢のような出来事ばかりなのも気になる。
またそれだけ酷い目に遭いながら毎度奇跡的に生還していることにも合わせて秘密がありそう。こんな目に遭って生きてるんなら寧ろ世界一運が良いとも言えるし。
悪夢の中での白熱灯と漠の意識をリンクさせる演出は『ビルド』のハザードフォーム回にも見られたもの。今回はいい方に使ってくれた。
リンクで言うと夢で足を滑らせて水に落ちると現実の漠が心停止したり、逆にゼッツドライバーを装着したことで心臓が再び動き出すなど現実と夢の結びつきを心電図で表現するのも良かったね。
最後には現実でもゼッツドライバーを巻いていたがアレ外せないやつかな。現実の漠の心臓はゼッツドライバー無しでは動かない状態とか?
だとしたらベルト=心臓とも言える。
ベルトが人体の一部を兼ねているので外せないのは『ガヴ』から2年連続だ。
妹の美浪はボンクラの兄を尻に敷くタイプに見えて実際は不憫で可哀想な兄を心配しており無職でもいいからただ生きていて欲しいと思っている優しいヒロイン。雰囲気はちょっとみーたんっぽい。
「あれだけ酷い目に遭って来たんだから生きてるだけで幸せでしょ?」という彼女の思いは優しさだが同時に漠を苦しめている。ただ生きているだけでは生きているとは言えないのだから。
痛みを伴ってでも変わりたいと願う漠と変わらなくていいから生きていて欲しいと願う美浪の兄妹の関係の変化も現実のドラマパートでは大事になって来そうだ。
漠とは別ベクトルで物語を動かすもう一つの軸となる警視庁怪事課の2人の刑事 富士見鉄也と南雲なすかは今回のところはナイトメアの情報開示の為だけに登場した感じだがラストでは富士見が漠の秘密を発見したりしてるので来週からは万津兄妹にもガンガン関わってくることになりそう。
会見の時から思っていたけど怪事課の2人の名前は初夢に見ると縁起が良いとされる「一富士二鷹三茄子」に因んだもの。
ということは3人目の「鷹」も後に登場する筈。現時点でいないってことはひょっとしたら2号ライダーかな?
二鷹だし!
現実と夢。
2つの世界が複雑に絡み合うストーリーは非常に奥深いものになりそうで楽しみ。
ちょっと『ペルソナ』シリーズとかあんな雰囲気に近いよね。好きよ『ペルソナ』。
次回
次のミッションは爆弾魔を阻止せよ!
夢の中の漠は逃亡犯!?
怪事課の2人は早速衝突でどうなる!?
それではまた
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次回 爆ぜる【仮面ライダーゼッツ Case2】感想 渾身のバイクアクション
ちょびっと考察
今回TTFCのオーコメで制作陣が触れていたんだが、どうやらゼッツがガンナイトメアを倒した後に紫の蝶々が飛んでいたのには意味があるようだ。
調べてみると紫の蝶々には様々な意味があるようで特にある財団での使われ方が気になった。
その財団では「死別してしまった子供」という意味合いで紫の蝶々のシンボルを使っているんだとか。
赤ちゃんのベッドに紫の蝶々のシンボルがあると「この子には一緒に生まれる筈の子供がいたけど亡くなってしまった。その子の代わりにこの蝶々が生まれて来た子を見守ってくれてるんだね。」ってなるらしい。
漠を悪夢の中から手を引いてゼッツルームに導いた謎の人物がいたことも合わせて考えると…
漠と美浪にはもう1人兄弟がいたけど死んでしまったが夢の中で生きている、万津兄妹の両親が今も夢の中で見守ってくれてる、実は漠or美浪は既に故人…
もしくは夢と蝶というワードから「胡蝶の夢」に掛かっている可能性もあるか。
「胡蝶の夢」とは夢と現実の区別がつかない状態のことで漠にとっての現実がどちらなのか分からなくなる未来を暗示してるとか、夢と現実が入り混じり混沌としていくことを表してるとか…
など様々な展開が予想出来る。
果たしてこの中に正解はあるのか!


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