探し求めていたのに【仮面ライダーガヴ 第39話】感想 フラグブレイカーの最期

仮面ライダー


前回 憎しみの向こう側【仮面ライダーガヴ 第38話】感想 罪を憎んでグラを憎まず

ローソンの盛りすぎチャレンジ商品を割と探し求めてしまう男 アメイジングRYOです。

2店舗くらいハシゴしてしまうのよ。いっぱい食べたいってよりは売り切れてる事が多いからゲットしたいって気持ちが強くなる。

衝撃と悲痛の連続パンチにやられた39話を語っていきましょう。

あらすじ

デンテの様子を見に来たショウマ幸果が見たのは「お店で食べるような凝ったスイーツを食べないとやる気が出ない」と駄々を捏ねるデンテとそれをダルがるラキアの2人だった。

人間の姿に擬態できないデンテを外に連れ出すわけにはいかない。ならばここでプリンアラモードを作ろうという幸果の提案で3人は一緒にスイーツ作りに挑む事に。

一方グロッタニエルブジープガヴを改造したことを知り詰め寄るが「姉さんに相談してなんとかなったことあった?」と一蹴されてしまう。

残った家族に軽んじられる長女の心は深く沈み、それが悲劇の引き金となる…


今度こそ!今度こそ!!デンテ、死す!!!

転載:https://www.kamen-rider-official.com/gavv/40/

ラキア闇菓子を作ったと知られた時も、ニエルブに居場所がバレた時も、ゴチポッドを作った時も、「もうワシがいなくても大丈夫じゃのう…」の時もここ最近乱立していた死亡フラグを悉く粉砕しこっちが「もう完全に安全圏に入ったな。多分最後まで死なないわ。」と安心していたところですかさず

「ずぁ〜んねぇ〜ん。デンテおじさん死にま〜す。闇菓子作った張本人が許されるわけありませぇ〜ん。」

をぶちこんで来るのやめて…これが香村脚本の切れ味か。

というわけでまずは今度こそ完全に死んだデンテおじさん周りの話をしていきたい。

闇菓子という本作における最大の悪を生み出した許されざる咎人ながら登場時からずっとショウマへの愛情に溢れた好好爺で、技術者としても幾度となくライダー達を助けてくれた。

同じく元凶である筈のゾンブブーシュが本編に登場しない関係で唯一の生きてる元凶にされてしまいそいつらの分も含んだ大きなヘイトが向く筈のキャラクターながら憎めないキャラに仕上がったのはひとえにアクターである次郎さんのコミカルなモーション、cvを担当する多田野さんの惚けているが優しいおじいちゃんって感じの演技、そしてストーリーにおける役割と活躍の見せ方が上手かったからだろう。

こういうポジションのキャラが死んでちゃんと悲しいってのは凄いことだと思うよ。

話を今回に移して。

予告で気になっていた機動部隊に囲まれてしまうデンテというシーン。てっきり人間側に酷いことされてグラニュートと人間の溝が深まる要因になるとかシリアスなやつを想像していたが蓋を開けてみると単なるイメージでギャグシーンの一部だった。

いやこれも意地が悪いよね。このやばそうなシーンがイメージって分かった時点で「やはりデンテ死亡はないな」って思っちゃったもん。

やはり印象的なシーンはグロッタとのやり取り。

ショウマへの思い入れがとびきり強いデンテだが実際はどの甥っ子も姪っ子もよく見てくれていてそれぞれがどんな子達なのかを理解してくれている身内だというのがよく分かるシーンになっていた。

誰にも見せないグロッタの本音の部分をあっさり言い当てグラニュート界の家族がバラバラでもショウマという家族が残っていることを教え、傷心のグロッタを包み込むように助言する様に凄まじい懐の深さと家族への愛を感じたね。

家族愛が強いという意味ではグロッタと同じ筈だったのに…。

そもそも闇菓子作りが嫌になって逃げ出しただけで家族を嫌っているシーンはないし初登場の時には身内からの評価がズタボロのブーシュのことすら擁護するような発言をしていてストマック家への思いが酷薄でないことは一貫して描かれていたような気もする。

「探し求めていたのに」というサブタイトルは今回色んな部分にかかっているワードだがデンテの場合は「探し求めていたスイーツ(プリンアラモード)に手が届かなかった」という意味かなと。

楽しみにしていたものを前に死んでしまうというのも香村脚本らしい罰になっているな。

家族愛の一方通行。あまりに深いグロッタの傷

転載:https://www.kamen-rider-official.com/gavv/40/

続いてもうすっかり見ちゃいられない感じになって来たグロッタ姉さんについて。

冒頭のリゼルとのやり取りから感じるバチバチ感が怖いよね双方。

ただ基本的に「なんじゃオラ!」みたいなパワー恫喝なグロッタに対してリゼルは確実に傷つける言葉のナイフを選んで投げて来るから後者のがタチが悪い。てか基本的にグロッタのこと嫌いだよなリゼル

ニエルブジープガヴを改造したことも、デンテが生きていたことも知らず「またしても何も知らない」枠になってしまった姉さん不憫。兄さんから引き継ぐのは仕入れ担当職だけでいいのよ?

グロッタってあんまり表には出ずにストマック社内でフリーにやってるしエージェントも他のメンツに比べて召喚しないからマジで報告してくれる人がいないんだよな。ランゴがいた時はそれでも定期的な会議で色々知れたんだろうけど。

ニエルブを問い詰めた際に言われた

「姉さんに相談してどうなるの?なんとかなったことあった?手出して終わりでしょ。だからジープもお嬢様を頼ってるんじゃない。」

はちょっとグロッタの心を思うと禁止カードレベルの破壊力だと思う。ニエルブも苦労させられて来たんだろうなあって背景がぼんやり見えてくる台詞でもある。

家族大好きだけど不器用な暴力姉って属性で「家族大好きだけど」の部分がこんなに身内に伝わってないことある?

いや多分伝わってはいるんだよな。でもそれはランゴデンテみたいな上の者だけで弟、妹には伝わってないってある意味かなりリアルな家族模様だ。

上記台詞を言われた後ニエルブデバイスをはたき落としちゃって結局ニエルブの言った通り手出しちゃってるのも悲しい。本質的にそういうとこがあるのは否定できないという。

頼れる兄を失い今や自分が家族の頭となってしまいなんとか皆をまとめなきゃと長女らしい責任感に駆られて頑張るけど圧倒的に人望が足りず今更それをどうすることも出来ずデンテに助けを求めに行くがそこでは更なるグロ虐が…

どうでもいいがグロ虐って響き怖すぎるな。

デンテ「本当は会社なんてどうでもいい」「家族が大好きなだけ」「ひとりぼっちは寂しいと怯えている」とズバズバ図星を突かれてしまうシーンの千歳さんの表情の演技が素晴らしい。

特にデンテを掴んだ腕を逆に掴み返されたシーンの顔がいいよね。久しぶりに家族の温もりに触れれて動揺してしまったのかな。

ただ一言寂しいと言えれば全てが変わるのに身につけて来た強さがその本音に蓋をする。自分は強いんだ、寂しいなんて弱さを自分が持ってる筈がない。そんなプライドがグロッタに一線を越えさせてしまう。

「家族大好きな悪役にどんな罰を与えるのが良いだろう?」

「うーん…その家族を殺させればいいんじゃない?」

これは香村クオリティだわ。これ以上はない。

家族に殺されるのではなく、殺してしまう側にすることで完全に心を砕いている。それもレアチーズケーキの土台にするクッキーのごとく粉々に。

手を差し伸べてくれたデンテおじさんをやっちまったのが更に強烈に味を引き立てる。

「探し求めていた」筈の身内の愛を払い除けて手にかけもはやグロッタの心は完全におしまい。あとは次週倒すだけだ。

にしても最初はおっかないお姉さんだったのにジャルダック家参戦くらいから一気に可愛げが出て来て今回で完全に「強さの仮面を付けた素顔は家族大好きお姉ちゃん」になったの凄いよ。

話作りだけじゃなく千歳さんが見せる好戦的な顔と、ふと仮面が外れてしまった時の表情のコントラストがグロッタというキャラクターをめちゃくちゃ魅力的にしてると思う。

デカすぎる戦い!ラキアvsグロッタ

転載:https://www.kamen-rider-official.com/gavv/40/

188cmVS173cm(+ヒール)という画的に映えすぎる長身同士の生身バトル良かったね。

最後はバトル周りの話を。

やはりコメルを殺したのはグロッタだったが本人は山ほど殺してるからいちいち覚えてねーわというパターンだったね。

「探し求めていた」仇はそもそもその事を覚えていなかったという絆斗健二さんとはまた違った辛いやつ。

鎌同士の殺陣というよく考えるとこの時点で結構珍しいバトルから始まり、素手での取っ組み合いに切り替える両者。男性vs女性でここまでバチバチの肉弾戦はなかなかお目にかかれない。

レスリングのように体勢を入れ替えながら関節技でギチギチにラキアを締め上げる姉さんかっこいい!

グロッタが鎌をラキアの腹に押し付けそのまま片腕で木に押し付けるシーンのインパクトも抜群。ワイヤーで吊ってるんだろうけど鎌が長物だしお互いデカいから映え方が半端じゃない。

押し付けを解除した後すぐさま落下地点に鎌の刃を向けるグロッタのスマートな処刑方。それを回避してラキアは蹴りを放つがまさかの頭突きで相殺するグロッタなど全てのシーンが印象的な藤田AC監督のこだわりが細部にまで光る生身アクションだった。

もちろん体当たりでこれをやり切った庄司さん千歳さんには拍手喝采。

前にも書いたけどこれで千歳さんはちゃんとしたアクションは初挑戦ってヤバすぎるな。

戦ってる最中は楽しそうな姉さんを見てちょっと安心する自分がいる。

変身後の戦いも終始グロッタが優勢。すんでのところでオーバーガヴが助けてくれてラキアは難を逃れることが出来たが、そういやグロッタは相手の攻撃をあえて受ける事でパワーを溜め込み反撃する能力があったよな。

オーバーの一撃を受けて派手にぶっ飛ばされたが能力は使う暇がなかったのか。はたまたオーバーのパンチは流石に吸収しきれないと判断してガードしたのか。

やはりデフォルトで発動しているオートガードでオーバーのパンチを何発も防げるランゴ兄さんがめちゃくちゃ過ぎるな…。

次回

悲しみと怒りの渦中でラキアが、グロッタが見つけるものは…

ラキアコメルデンテの仇を討てるか!?

顕現!仮面ライダーヴラム アラモードモード

それではまた

次回 追憶のアラモード【仮面ライダーガヴ 第40話】感想 復讐は正義へと

余談

プリンアラモード作りパートは全員ひたすら可愛かったな。

ラキアが自分が頑張って作ったホイップクリームを誇らしげに見てるシーンとかいいよね。

ゴチゾウ達が包丁で切られる食材みながら遊んでたりするシーンもたまらん。

あと幸果さんがやはりママすぎる。

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