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IFストーリーが大好きな男 アメイジングRYOです。
既存の正史から様々な分岐を妄想し自分だけの「もしも…」の世界を構築する遊びは小さい頃からいまだにずっとやってしまう。
0から物語を作る力が無いからこういうのが好きなのかも知れないな。
超が付くほど人気作になった『ガヴ』の中でも超超が付く人気キャラのラキアを主役にした一風変わったスピンオフがTTFCにて配信スタートしたので語っていきましょう!
あらすじ
ラキア・アマルガがバイトのラーゲ9としてストマック社に潜入しニエルブから仮面ライダーヴラムの力を授かった頃。
ニエルブはラーゲ9の瞳に宿る強い意志に勘づき彼の身辺調査を開始。そしてラーゲ9の弟 コメルがストマック社の元バイトで既に粛清されていたことを知る。
ラーゲ9の戦う理由を知ったニエルブは彼の復讐心を利用する危険な力の開発に着手。
そしてラーゲ9もまたニエルブの言葉で弟殺しの真相に急接近していく。果たして彼の復讐の刃は仇に届くのか…
これはあまりに苦い「もしも…?」の物語。
コメル殺人事件スピード解決!

今作は「もしもTV本編でラキアがストマックを裏切らなかったら…?」という可能性の世界、IFストーリーを描く変わり種のスピンオフ作品。
仮面ライダー版『What if…?』とは新しい試みだがこれは良いね。色んな作品のを見たくなる。
あらすじの通り本編との分岐点になるのは大体17話くらいのタイミング。ヴラムが初登場したくらいの頃でとあるキャラが本編とは異なる行動をしたことで物語が変化していくことになる。
本作の特徴は主に2つ
1つはTTFC独占作品らしくダークで後味の悪いストーリーになっているところ。
まあこれは予想出来たよね。だってはやい話が「本編じゃ途中から正義の味方になったキャラが最後まで悪いやつのままだったら…?」って話なんだから本編よりハッピーエンドになる訳がない。
『冥黒の黙示録ラケシス』程ではないが話も暗くシリアスで結末は言わずもがな。ついでに流血表現もやっぱり解禁されている。TTFCでなきゃやれない事してるって意味では正しいスピンオフだ。
まあどんなに後味悪い終わり方しても結局本編が正史な訳だし『ラケシス』よりは幾分気持ちが楽よ。
あっちは本編始まる前に起きた回避できない悲劇で正史だが、こっちは既に回避されたバッドエンドを周回プレイでルートコンプの為にわざわざ見に行ったみたいなもんだから。所詮はIFだしな。
もう1つの特徴は25分尺でラキアの物語を終わらせているという部分だ。
ラキアの物語で最大の骨子になっていたのはご存知の通りコメル殺害犯探しである。TV本編じゃ2クール近く掛けてたどり着いた真相に今作は爆速で近づきなんと15分くらいでグロッタが真犯人と特定する。『コナン』のアニオリ回並みのスピード感だ。
ルートストマックに入ったことで信じられない速度でヒントがラキアに収束しあっという間にラスボス戦になる様はまるでバグ技使ったRTAのようでなんだか笑ってしまった。
「バッドエンドになっちゃうけどED早いのはこっちなんでルートストマックが安定度高いチャートですねー。」
伏線とかイベントとか色々すっ飛ばして真犯人に突撃するとうまく行かずにバッドエンドになるってのは本当にアドベンチャーゲーム的だなと。
ニエルブを疑い、ショウマを利用し、外面ムーブでグロッタを欺き登場人物の全てを信用せずに持てる情報と勘を頼りに孤独にコメル殺しの犯人を推理していくラキアは新鮮でスピンオフならではの楽しさがある。
一瞬だけどグラニュート体でグロッタと一緒にガヴと戦うみたいな正史ではあり得なかった絵を見せてくれるのも嬉しい。これぞIFの醍醐味。
ちなみに今作はラキア、ショウマ、ニエルブ、グロッタ、酸賀の5人で話を回しているので規模感としてはこじんまりしてる。
ラーゲ9と幸果が出会うみたいな件とか見たかったけどまあスピンオフだし登場人物絞られるのは仕方ないね…
と思いきや実は今作に登場人物が少ないことには明確な理由がある。
それは最後の項で触れるとしよう。
塗り変わらなかった戦う理由…黒い復讐鬼ゼリーノアール

今回の目玉であるヴラムの強化形態 ゼリーカスタムノアールとバトル周りについて。
真意に気づかなかった本編と違い今作ではラキアの復讐心にニエルブが気付いているのでその憎しみを力に変えられるよう開発した新兵器。イメージ的には本編で貰ったぷるゼリーゴチゾウがぷるゼリーノアールゴチゾウに置き換わってる感じだね。
ゼリーカスタムのスーツをコーヒーゼリーモチーフらしくモノクロなカラーリングにリペイントしておりラキアというよりラーゲ9が変身してる感の強い姿になっている。
見てそれと分かるダークなデザインは騎士の如きアラモードモードとは正反対なイメージに仕上がっており、そのデザインの差はそのままラキアの心理とリンクしているようだ。
TV本編のラキアはショウマ達との出会いでその心を変身させていき、ついに40話で復讐という過去を振り返る戦いを止めもうコメルやデンテのような犠牲者を出さない為の未来に向けた戦いを始める。
あの瞬間ラキアは復讐の戦士から正義の仮面ライダーに本当の意味で変身出来た。
しかしこちらは「そうはならなかった」世界。
最後までラキアはコメルの復讐の為だけに戦い、他者と交わらずその心は変われなかった。永遠に戻らない眩しい瞬間を振り返るだけで未来を見ようとはしない。
同じヴラムでも文字通り明暗の分かれたドラマの展開を落とし込んだデザインになっているし相変わらずコーヒーゼリーというお菓子の特徴を見事にかっこよくアレンジしていて既存スーツのリペイントとはいえ完成度が高い。
ノアールはマスクに入ってる縦線のモールドがラキアのグラニュート体っぽいのも好き。正確にはゼリーカスタムの時からある特徴なんだけど色が変わってより強調されるようになった。
ノアールの持つ固有能力は「光の吸収」
コーヒーにミルクを入れた時のようなエフェクトで周囲のあらゆる光を奪うその力がどのように使われるかは是非本編で。
面白かったよ。クライマックスでは能力バトル物っぽい駆け引きがあって「そういう使い方も出来るのか!」と膝を打った。元のゼリーカスタムの透明化能力を踏襲してる部分もあったし。
vsグロッタのアクションは本編と変わらぬやや不恰好で泥臭さがあってそれが却って戦いの激しさや互いの必死さを演出する『ガヴ』クオリティなので安心。空間を目一杯使った藤田節も健在だ。
庄司さんと滝澤さんが歌う挿入歌『Bitter Poison』がかっこいい曲なので戦いを更に盛り上げてくれる。
地味に好きなポイントなんだけどグロッタが真犯人と気付いたラキアがいきなり襲いかかる件があるんだけどその時の姉さんがあまりに突然のことで「え!?何!?いきなり何し…コメル?知らん知らん!」みたいに普通に困惑してるのが笑えた。
あとゼロ距離からヴラムブレイカーの弓を喰らった時の「あっ…」がセクシー。
本当の主役は◯◯◯◯?(ネタバレ注意!)

これは本作始まって即効明かされる事なので致命的なネタバレでは無いかなと思うんだけど一応未見の方は注意して下さい。
今作は何度も書くがラキア主役の外伝作品であり『ガヴ』のIFストーリーと何度も書いてきた。
しかし実を言うとことはそう単純ではないのだ。
じゃあなんなのかというと…
そもそも今回描かれる世界は全て「本編で死んだニエルブが今際の際に見ている再検証という名の妄想」なのだ。
ボッカに騙され呆気なく爆死したニエルブが死に際に見てる夢なのかあの世で考えてるのかは謎だが
「なんでこうなっちゃったのかなー。どこで間違ったのかなー。例えばラーゲ9が裏切らなかったら上手くいったのかなー」ホワンホワンホワーン←
みたいなノリで始まるのが本作。
なのでよく見てると分かるがだいぶニエルブの贔屓入った展開になってるし、幸果さんなどニエルブにとって絡みの少ない人物が出てこないのも多分それが理由なのよね。
故に本作をフラットなIFストーリーとして見るのはちょっと違うんだ。だっていち登場人物の主観バリバリの妄想なのだから。
本作をラキアのスピンオフとして見るか、ニエルブのスピンオフとして見るから貴方次第です。
終わりに
というわけで『仮面ライダーヴラム ルートストマック』でした。
現時点での『ガヴ』最後の映像作品…特にラキア役の庄司さんは既に売れっ子ルートに乗っていて今後新作作られても出れない可能性が高い事を考えるとファンならば絶対抑えておきたい作品だ。
でもラキア好きには少々ショッキングな展開もあるのでラキアファンは見ない方が良い可能性は無きにしも非ず…
いや!やっぱり絶対見ましょう!
甘くてポップなだけじゃ無い!ダークな苦味も『ガヴ』の魅力だと一年追ってきた貴方になら分かるはずだから!
それではまた。
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