【ヴェノム:ザ・ラストダンス】感想 最後まで「ヴェノム」

MARVEL


誰に見せるでもないけど毎年スーパー戦隊のダンスは練習している男アメイジングRYOです

今回はSSU(ソニースパイダーマンユニバース)の新作にして『ヴェノム』シリーズの最終作を語ります

それではお願いします

あらすじ

エディ・ブロックと彼を宿主とする地球外生命体シンビオートヴェノムはメキシコに隠れるように移り住んでいた。

しかしある日、前作でカーネイジとの戦いの中で死亡したパトリック・マリガン刑事の殺害容疑を自身がかけられていることをニュースで知る。

疑いを晴らすために行動を開始する2人だったがその前に突如としてシンビオートを狩るグロテスクなクリーチャー ゼノファージが出現

ゼノファージを解き放ったのはかつてシンビオートを創造し、シンビオートの反乱によって深淵に封印された最強の闇の神

名はヌル

そしてその目的は自らの封印を解くための「鍵」を手に入れる為だった。

かくしてエディヴェノムゼノファージと人間その双方から追いかけられる身に

そしてそれは同時に彼らの最後の戦いの始まりだった


良くも悪くもいつものヴェノム

転載:https://m.youtube.com/watch?v=9WrMfQ1liWY&pp=

まず最初に書いてしまうと…

私この実写『ヴェノム』シリーズ

というよりはSSU全体にそんなにハマってないんだ…

『ヴェノム』『モービウス』『マダムウェブ』も全部劇場で観て追ってはいるんですけど毎回どれも

「(パンチが足りねぇな…)」

ってなりながら帰ってる。

特に前作の『レット・ゼア・ビー・カーネイジ』は色々思うとこがある作品になっていた。

そんなめちゃくちゃつまんなかったとかではないんだが一番感じたのは

カーネイジをついに実写化してこれ!?」

ってこと。

カーネイジといえば『スパイダーマン』シリーズでも名の知れた大物で、コミックでもゲームでも出せば最強・最狂のラスボスってポジションが約束されているスーパーヴィランだ。

そんなカーネイジヴェノムの1シリーズで倒すって時点で「もったいなくない?」と感じていたんだが蓋開けてみると本当にパンチが足りなかった。

スパイダーマンとのクロスオーバー、そして共闘で倒すくらいの扱いをしてあげても良いキャラだったのに…

あとカーネイジの実写化ってシリーズで初だからね。ついに来た!って気持ちもあっただけに残念。まあかっこよかったしそんなボロカス言うほどじゃないんだけどさ。

A5ランク牛肉でカレー作られたみたいな気分。素材を活かせ!

カーネイジの文句はさておき。そんな感じでSSUMCUに比べて圧倒的に盛り上がりに欠け、パンチが足りないってのが個人的に毎回感じてる事な訳だ。そして今作がどうだったかというと…

凄くいつものヴェノムだなって印象

例によって、何度も書くがパンチが足りない…

部分部分、シーン一つ一つを見ていくといいねってとこはそこそこあるし、最終作ってだけあって派手なフックとなる見どころはある。エディとヴェノムの絆みたいなもんも感じられるシーンもあるんだがいかんせんストーリーの動線がうまく引けていないというか。

映画ってのは「」じゃなく「」で見るもんだと思うんでね。グーっと盛り上がっていってクライマックス!になって欲しいのに動線がヘナヘナだから急に

はい!ここからがクライマックス!

ってポンとお出しされているような印象が拭えない。

今作で特にめちゃくちゃ気になったのがシリーズの名物キャラ チェンさん周りの展開。

チェンさんとはエディが住んでいたアパートの近所にあるコンビニの店員さんで、なんやかんやあってエディとヴェノムのことを知っている協力者みたいなポジションの人だ。

いつもの街が舞台なら自然とチェンさんを出すことも出来たんだろうが今作はロードムービーだし、そもそもスタート地点からしてメキシコでエディ達は街にいない。

このままではチェンさんが出れない!

しかし今作はシリーズの最終作!ただでさえ今作はシリーズ跨いで出てるキャラが主役組だけなので何がなんでもチェンさんだけは出したい!

となった結果どうなるかというと…

旅の中でラスベガスに来たら偶然チェンさんもいた(しかもめっちゃ勝ってる)。

というかなりパワープレイな手段で登場させているのだ。

しかもこの後ヴェノムチェンさんとダンスを始めるという流れも全然関係ない、これまたかなり強引な制作がやりたかっただけじゃないのか?

と感じてしまうシーンもある。

まあただ踊るだけならいいんだけど…。

今作はゼノファージという敵に感知されないようにヴェノムエディを取り込む完全変身を控えなければならない状況なんだが、このダンスの時に完全変身しちゃったせいでゼノファージに見つかるという展開になるんだな。

で、それがきっかけでエディヴェノムはラストバトルの会場となるところに攫われることになるんだがこの辺りの場面転換、物語を動かすために力づくで引いたような動線がめちゃくちゃ気になってしまった。

まあ序盤から変身を我慢しているヴェノムを描いてるし、ヴェノムってそもそもわがままな性格だし、ラスベガスに来て「もう我慢の限界だ!」って爆発してしまったのも分かりやすく描いてるので最低限の理屈は通るんだがどうもね…

あとちょっとズレるが今作説明台詞が多いのよね。なんなら開始から早速ヌルの説明台詞から始まるのでちょっとシュール。

今回からの新設定が割といっぱい出てくるんで致し方ない部分はあるんだが

『ヴェノム』シリーズのラストってだけあってしっかり区切りを入れて終われてはいるんだがやはり既存の問題点は据え置きと言った印象だ

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ヴェノム7変化とシンビオート祭り!

転載:https://m.youtube.com/watch?v=9WrMfQ1liWY&pp=

次に今作の良かった部分の話をしていこう。

今作の見どころの一つはヴェノム7変化(実際には劇中では7も変わらんけど)だろう。

というのも前述通り今作は追跡者ゼノファージの存在からヴェノム側に縛りがありおいそれと変身出来ない状況。

しかもメキシコからニューヨークに足なしで向かわなければいけないのでヴェノムは馬に取り憑いてヴェノム馬に変身!

この姿は予告でも大々的に放送されていたので知ってる人も多いだろう。

「Don’t Stop Me Now」をバックにめちゃくちゃに暴走するヴェノム馬に必死に捕まるエディという構図が凄く良かったし、比較的おとなしめの序盤の中では見どころの一つだろう。

しかしヴェノムの変身はこれだけじゃ終わらない!

エディヴェノムこそがヌル復活の鍵と知り2人を抹殺しようとする人間の組織との戦いで、エディは川に流されヴェノムは分離させられてしまう。

するとヴェノムは泳ぐ魚に取り憑いてヴェノム魚、さらにカエルにくっ付きヴェノムカエルにも変身!

この辺のシーンは短いながら色んな変身が見れて面白かった。

そういや、残酷なダークヒーローなんて触れ込みの割に蓋開けたらほぼ『ど根性ガエル』みたいな作品だった。

なんて感想を一作目が公開された時期に見たなぁ。まさか3作目にして本当にカエルになるなんて…

「ピョン吉!梅さんに寿司奢ってもらおうぜ!」

更にED映像では更に様々なヴェノムアニマルがたくさん見れるので必見。ヴェノム象が好き。

そして今作もう一つの見どころはシンビオート達の活躍。

ヴェノムをはじめ地球にたくさん来ていて研究所に捕まっているシンビオート達が終盤様々な人達に取り憑き無数の完全変身シンビオートが登場するのだが色や能力や体系でキャラ付けされていてこれも今作の目玉。

男らしい豆タンク体型女性的でしなやかな姿のものアンチヴェノムっぽいやつなどとにかく色々登場する。

なぜシンビオートが地球にたくさんいるのかについても意外な答えが出されているのでそこは抜かりがない。

原作にも登場する正義のシンビオート トキシンも登場する。するのだが…

7変化にせよシンビオート大戦にせよ最終作らしい派手な部分なので是非劇場でチェックしていただきたい。

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ダメダメな2人がヒーローになるまで

転載:https://m.youtube.com/watch?v=9WrMfQ1liWY&pp=

今作の良かった部分に

シリーズでもっともエディヴェノムの2人がヒーローらしいというのがある

まあ例によってめちゃくちゃはするんだけどね。

何も悪くない警備員に頭突きしたり、しょんべん引っかけてきたSPの服奪ったり

しかしそんな2人をヒーローらしくさせてくれたのが今作のマーティン一家だ。

彼らは車内が暑くてもクーラーはつけないし、砂糖は毒だと言って子供にも与えないし、肉を一切食べないというヒッピーのような一家で、家長のマーティンは宇宙人を信じており一家はネバダ州のエリア51に向けて旅をしていてそんな折逃走中のエディに出会うことになる。

考え方は変わっているが極めて善人なマーティンエディは戸惑いながらも助けてもらい、一緒に旅をする中で風変わりではあるが間違いなく幸せなマーティン一家に憧れのような感情を抱いていく。

マーティンの子供はこっそりとチョコレートを持っていてエディにくれる。もちろんチョコが大好きなヴェノムに渡ることになるのだがこれに因んだ後半の展開は非常に良い。ヴェノムがめっちゃヒーローやってて素敵。

そしてこのマーティン一家は終盤、シンビオートの戦いに巻き込まれることになる。自分を助けてくれた人を今度は助ける為に懸命に戦うエディヴェノムは非常にヒロイック。

マーティン達との交流が2人に影響を与え、エディヴェノムというキャラを掘り下げる作りになっている。

完結作というだけでなく、まるでダメダメな負け組の2人が傷を舐め合うように惹かれあって誕生したヴェノムが今回を持ってついにヒーローになる物語という側面もありこの辺りの描写に関しても嫌いじゃない部分だ。

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総評

というわけで『ヴェノム:ザ・ラストダンス』の紹介/感想でした

SSU特有の問題点は据え置きながら決して見るべき点が無いわけではないというなんとも評価のし辛い逸品

私が公開当時に行ったっきり前作、前々作を見直していないので不勉強故に乗り切れなかった部分もあるのかもしれないが、それでもやはり

超面白い!絶対見よう!

とは言えないくらいの作品だ

ただ、シリーズの完結としてはとりあえず終われてるし前作以前の情報もさほど要らないくらい今作からの新設定が軸のストーリーなんで今作だけ観てもある程度は楽しめそう…かな?

それではまた


今後のSSUについて(本編のネタバレが含まれます)

結局今作でヌル倒してないけど今後はヌルMCUでいうサノスポジションにしてユニバース展開続けていくのかな?

12月にはクレイヴン来るしモービウスやらクレイヴンがチーム組んでヌル倒すみたいな流れなんだろうか

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