『仮面ライダーW』に出会い、良くも悪くも人生が変わった男アメイジングRYOです
その前からオタ気質ではあったが情熱のベクトルが特撮ヒーローに向いたのは完全に『W』が原因です
好きを通り越して『W』にはちょっと信仰に近いものを抱いてるせいでおいそれと見直せないレベルのものになっているのが困りどころ
さあ!今回は『W』の正統続編コミック『風都探偵』の劇場版を観てきたので語っていきます…!
「ブログを書くのは少しの間死ぬ事だ。他になんもできないからな。」
あらすじ
埠頭に呼び出された鳴海探偵事務所の新メンバーにして翔太郎の助手 ときめ
呼び出したのはその翔太郎。これから本格的に鳴海探偵事務所でガイアメモリやドーパントと戦う以上、彼女は知らなければならない。翔太郎は話さなければならない。
事務所の先代所長で翔太郎の師匠 鳴海荘吉その人の戦いの記憶を。相棒との出会い、Wの誕生、そして荘吉との別れを同時に体験した「あの夜」のことを。
翔太郎は静かに語りだす…
これは翔太郎と荘吉の出会いと別れの物語
そしてまだ誰も知らない「ビギンズナイト」その全てである
「Sの肖像」編を完全アニメ化!
まず作品の概要を軽く
本作は現在も週刊スピリッツで連載中の『仮面ライダーW』の正統続編漫画作品『風都探偵』が2022年にアニメ化され、それに伴い制作された劇場版作品である。
おやっさんこと鳴海荘吉と幼き日の翔太郎との出会い。いかにして翔太郎は荘吉の弟子として認められたのか等のこれまで描かれてこなかった話に加え、特撮版では断片的にしかわからなかった始まりの夜「ビギンズナイト」を荘吉目線で補完しつつ再度描いた「Sの肖像」編をアニメ化したものだ。
原作6巻を丸々映画にした。と書けば分かりやすいだろう。
さて、概要はこの辺にしてまずは今作のざっくり感想を書いて行こう
元々『風都探偵』はTV版の頃から非常にクオリティの高いアニメ化作品だったので、今作も安心安定の品質で問題なし。
冒頭の事務所を訪れた幼翔太郎から始まり最後までキャラクターがイキイキと動いていて漫画作品がアニメになる上で1番大事な「躍動感」はバッチリ。アクションシーンなどは言わずもがなだ。
今作の見どころはやはりアニメ化され動きまくる仮面ライダースカルだろう。特撮版ではせいぜい『仮面ライダーW ビギンズナイト』と『仮面ライダースカル メッセージforダブル』くらいでしか活躍が見れず人気に反してスカルがまともに動いてるのを見れる作品が少ないのだが、今作では特撮スーツの制約のないアニメの世界でスカルが、荘吉がに動きまくる。
翔太郎を認めるきっかけになったアントライオンドーパント戦や、後半の島での複数のマスカレイドドーパント戦などは間違いなく漫画よりアニメで見る方がかっこいい。
アニメの醍醐味といえば劇伴や挿入歌の存在も忘れてはいけない。その部分も今作は抜かりなし。
特にお気に入りなのは、アントライオン戦後に荘吉と翔太郎の交流をダイジェストで描く場面。その際には特撮版でもお馴染みの挿入歌「Nobody’s Perfect」が流れるのだ。いいよねあの曲。キズツイター
アニメ版荘吉のCVを担当するのはイケオジ声優 津田健次郎さん。
平成ライダーでは『鎧武』のレデュエや『ジオウ』のカッシーン 、令和ライダーでも『リバイス』でベイルなどを担当された方だ。
で、このツダケン荘吉はどうかというと特にこれと言って違和感なし
翔太郎にせよフィリップにせよ『風都探偵』という漫画、アニメになるにあたって特撮版の桐山蓮さんや菅田将暉さんとは別物ながらきちんと「風都探偵の翔太郎とフィリップ」になっていると思う。同じようにツダケン荘吉も吉川晃司さんとは違うが「風都探偵の荘吉」として成立していると感じた。
声がツダケンになっても敵に華麗なシンバルキック(吉川晃司さんの代名詞)をかます荘吉からは特撮版を大事にしているのが伝わるしこれもファンには嬉しい。
また『風都探偵』は青年誌媒体ということもあってかヒロインのときめをはじめ女性キャラクターがかなりエロティックに描かれるのも特徴の一つ。時にかなり過激なシーンも。
アニメ化に伴いTV版では過激過ぎる場面は流石に自主規制したりしていたが、女性キャラをセクシーに見せようというのはアニメでも頑張っている部分でそれは今作でも存分に発揮されている(後述)。
内容に関しては概ね6巻の完全なアニメ化だが、そこに更なる+aもあって一時間ちょっとの尺ながらかなり満足度の高い作品になっている。
内容が内容なので『風都探偵』知らないけど『W』は好き!という人が見ても面白いと思う。
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アニメ化に伴い最も恩恵を受けたのは〇〇!?
今作は前述通りスカルをはじめ多くのキャラがアニメ化の恩恵を受けていた。アニメだからこそ出せる疾走感や出来る動き、カメラワークといった部分でどのキャラも魅力的に映像になって漫画とはまた違う新たな息吹を吹き込まれていた。
しかし、そんな中その恩恵をぶっちぎりで受けていたキャラ。
「あなたアニメになって良かったなぁ…」と思えるキャラが1人いた。
それは荘吉でもスカルでも翔太郎でもフィリップでもWでもなく…
園崎冴子/タブードーパントその人である!
女性キャラクターがセクシーに描かれていると前述したがこれはもちろん冴子も例外ではなくそれはもう妖艶に、艶かしく、エロス全開で描かれており(やはり特撮版とは別物であるが)一見の価値あり。
もうとにかく全部「デカい」のよ…。
霧彦、伊坂、加頭と劇中数々の男と関係を持って来た悪女なのだからアニメ化に辺りこういった部分が盛られることに違和感はない。
亜希子がプリンプリンになってたら嫌だけど、冴子なら…ねえ?
ドーパント体であるタブーも冴子に負けず劣らずアニメ化で得したキャラクターだ。
特撮版劇中だと浮遊してエネルギー弾撃つくらいしか出来ないその微妙さや中盤を過ぎるとほぼやられ役になる上、冴子自身ナスカに乗り換えちゃう扱いの悪さからファンも「幹部なのに大して強くない」という意見でおよそ満場一致している。
そんなタブーだが今作ではめちゃくちゃ強くなってる…とかじゃなく動きが凄く面白いんだ。
蛇のように長い下半身の下についた大きな目がギョロギョロと動いたり、頭部にいる赤い小さな分身がやたらとギャーギャー騒いだりおよそ特撮のスーツではなし得ない表現を盛り込まれていて
「あ!お前そこ動くの!?」と長年のファンもなること間違いなしの新しいタブードーパントを見せてくれた。
エネルギー弾に関してもやっぱ基本はアニメの表現だからってのもあってか特撮よりこっちのがしっくりくる感じがして「スカルの前に現れた最初の幹部」という強キャラポジションを全う出来ていたように思う。
アニメ冴子とタブードーパント。その活躍を是非劇場で見て欲しい
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単なるアニメ化で終わらないファン必見の「+α」!
最後に今作のみの+a要素に触れていきたい。
今作は概ね原作の忠実なアニメ化だが、一部原作にも存在しなかった新たなシーンや展開が追加されている。
最も大きな追加ポイントは冴子の側近 大嶋の存在だ。
声を担当するのは福山潤さん。近年だとTTFC独占作品『ツーカイザー×ゴーカイジャー』の絶対地上波出れない系怪人 ドエタムや、『ライドカメンズ』にて高塔戴天/仮面ライダー塔天を演じたりしている有名声優さんだ。
この大嶋は冴子のお気に入りで、大嶋本人も冴子に絶対の忠誠を誓うイケメン。
まあ冴子と親しくなる男って時点で結末は…お分かりですね?
原作ではWに変身した翔太郎とフィリップがファングジョーカーの力もありタワーを脱出し、その後は海岸までやって来ていたハードスプラッシャーで逃げ仰るという展開なのだが…
今作では海岸まで来た2人の前に件の大嶋が冴子の命を受けて立ちはだかる。
当然ガイアメモリを使うのだが取り出したのはなんとOCEAN(オーシャン)のメモリ
オーシャンは特撮版の頃から登場していながら結局使用者が現れず長年ファンの間でも「使ったら絶対強いメモリ」と知られていたアイテムだがおよそ20年以上の歳月を経てついに使用者登場&ドーパントお披露目。これは熱い。
ファングジョーカーvsオーシャンの戦いの全容は是非劇場にて
そしてもう一つの+a要素はズバリ、仮面ライダーW サイクロンスカルの登場だ。
シュラウド(園崎文音)の想定していた本来のWの姿。ビギンズナイトで荘吉が命を落とさなければ街を守る守護者Wの姿はこれだったとされるIF形態。
当然、ビギンズナイト自体は本来の歴史通りなのでこの形態は実際に登場するわけではなく『風都探偵』における大ボスキャラの万灯雪侍のイメージで登場するだけ。なのだが今作ではなんとその万灯のイメージの中で実際に動くサイクロンスカルを見れてしまうのだ。
ぶっちゃけイメージなんだから動く意味は絶無(実際原作ではぼんやり姿が描かれているだけ)。
よってこのシーンは完っっっ全にファンサービス以上の意味はないことがダダ漏れのものでややシュールさもあるもののファンが嬉しいのは絶対的事実だろう。サイクロンスカルの姿を、その動きを見れるのは本作だけと考えると希少価値は高い。
上記2つ以外にも追加シーンがいくつかあったせいで一部原作であった台詞が削られている部分もあるので今作を気に入ったのならコミック6巻を買ってみよう。
『風都探偵』自体『W』の続編として見てもきちんと良作なのでおすすめだ
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総評
というわけで『劇場版 風都探偵 仮面ライダースカルの肖像』の感想及び紹介でした。
TV版時点でクオリティが十分なものだったので劇場版になってもそこは安心、そしてもちろんTV版以上の気合いを随所に感じる一作。
『W』において極めて重要な一大イベントビギンズナイトを特撮版以上に詳細に描かいていてまさしく「ビギンズナイト完全版」と言える内容。
『W』ファンなら間違いのない劇場版なので是非映画館で!
今作の売り上げ次第でアニメ『風都探偵』の2期とか決まるかも分からんし皆で応援しよう!
それではまた
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