前回 正邪ゆらめく、指輪の狩人【ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー 第8話】感想 持たざる獣は狩人に
家電ってアンブレイカブル過ぎて皆が壊れるまで使ってたら電気屋さんが生きていけないんじゃないかと憂う男 アメイジングRYOです。
大体古くなって買い替えるでしょ?
壊れたから買い直すってあんまなくない?
蘇る吠とクソやば兄貴が活躍する9話を語っていきましょう
あらすじ
クオンの傀儡となり仲間たちにも牙を剥いてしまった吠は絶望からゴジュウジャーを辞めてしまう。
しかしそんな吠は新たに見つけたバイト先のコンセプトカフェ ブラックホールで「口も態度も悪いが顔がいいマイルドヤンキー執事」というニッチな需要でお客から人気を得ていた。
珍しくバイトで褒められ気をよくしていた吠だったが意外な客の登場に驚くことになる。そして彼との対話が吠の折れた牙を蘇らせる。
一方、テガソードの里にゴジュウジャーを狙ってクオンが現れる。
狂気の男は弟に何を思うのか…
執事バトルの先に見つけた「戦う意味」
精神的大敗北を期してゴジュウジャーを辞めてしまった吠の再生を描いた今回。ドラマもバトルも満足度の高い回になっていたが最大の見どころを一つ挙げるとするならばやはり…

やたら可愛い赤い眼鏡のお姉さん店長ですね。
いやあゲストで終わらせるにはもったいない逸材じゃあないかしら。
今回の『補ジュウ計画』によればファイヤキャンドルにも言った「顔がいい」が決まり文句のようだがあんたも相当顔がいいな。あとすっごい小さいのもいい。
赤い眼鏡してる店長で背が小さいで『プリティーシリーズ』民なら赤井めが姉を思い出した人がきっと俺以外にもいると信じてるよ(背が小さいのはめが姉の中の人だけど)。
前作のOLさん同様突然可愛いゲストが出てくるから油断できないよな。
ちなみに店長を演じたのは郡司芹香さん。調べてみるとまだまだ駆け出しの方のようだが応援していきたいね。

話を戻して。
今回最大の見どころはやはり吠とファイヤキャンドルの執事バトルの先に紡いだ友情とも違う不思議な絆と吠の覚醒。
(多分悪意なく)食い逃げをしそうになったファイヤキャンドルとなんやかんやで執事バトルをすることになった吠、もといバトラー・ロンリーウルフ。
うーん…バトラーとバトラー・ロンリーウルフでバトラーがダブってしまった。
特撮作品は当たり前だが次世代を担うイケメン達の登竜門故にイケメンばかり登場するがお話の中で顔を褒められることは稀(陸王みたいなアイドルキャラとかだと話は別だけど)。
しかし今回吠はコンカフェで「口も態度も悪いが顔はいいマイルドヤンキー執事」というハマる人はとことんハマりそうなキャラで人気者になっていたり『補ジュウ計画』ではやはり店長に「顔がいい」と言われてスカウトされていたことが判明したり陸王からも「華がある」と褒められていたり劇中内でもやたら顔がいいと方々から言われまくっている珍しいキャラだ。
執事バトルの中で売り上げを伸ばすために柄にもないかっこつけをしっかりやれてるところにも成長を感じる。おままごともろくに出来てなかったのに。
客の破けた服に可愛いアップリケを刺繍する家庭的な部分は多分ガチ貧乏故に身につけた技術だろう。今回見てると今年は吠が女性人気トップになりそうという気さえしてくる。
男人気?絶対ファイヤキャンドルじゃない?
白熱の執事バトルに水を刺したのは謎のオタクくん。一銭も金がないからと食い逃げを働こうとする不届き者を追うファイヤキャンドルだったが…
逮捕されたオタクを見送るファイヤキャンドルの顔によく見ると結構な傷が残っていて描かれていないが壮絶な戦いだったことは想像に難くない。
あの感じの店に男1人で入って金ないから迷わず食い逃げしてファイヤキャンドルとそこそこやり合ったオタク…只者ではないな。
演じたのは寺本翔吾さん。ゴジュウイーグルのスーツアクターさんだね。そら強いわ
あと耳に仕込んであった如意棒を巨大化させるというムーブがめちゃくちゃ『西遊記』の孫悟空だが元々ファイヤキャンドルのデザインに孫悟空の意匠が落とし込まれてるのよね。
そんなドタバタの後に吠とファイヤキャンドルは改めて向かい合うことになる。向かい合うと言っても近くにはいるが互いに相手が見えない位置関係で会話してんのがいいよね(上記画像)。
願いを持たずに戦う意味はないと指輪を捨て、ナンバーワンになる意味を見出せず、誰かに裏切られることを恐れ、いっそのこといつまでもはぐれ者でいた方がいいと考える吠に対しファイヤキャンドルは言う
「ナンバーワンそのものじゃねぇ。戦うことに意味があるんじゃねえのか?」
願いがないのに何故戦うのか?って疑問に対してのアンサーとしてはかなり理想的だよなコレ。
この後のテガソードの台詞と併せて考えると『ゴジュウジャー』おいて「戦う」とは「向き合う」こと。相手を知るということ。
そして吠が願いを持てないのはひとりぼっちだったから。恐れず誰かと「戦え」ば世界は広がり、いつしか願いが芽生える。
ただ1人の中から願いは生まれない。願いとは繋がりの中にあるのではないか。
ってことを言いたいんじゃないかと個人的に解釈したね。
ファイヤキャンドルも相手の魂の形を知るために戦うと発言しているし、指輪争奪戦のユニバース戦士達もみんな倒すべき敵ではなく、ライバルであると公式は言っている。
吠の再生と一緒に本作の戦士達は何故戦うのかという核心にも触れた気がする。そんなドラマパートだった。
あとやっぱりファイヤキャンドルさんをいいキャラにし過ぎぃ!!
関連商品 DXテガソード
2度と再び折れぬ牙!ウルフデカリバー50&テガソードデカクロウ登場!

仲間達が戻って来た吠に一人一人呼びかけるシーンも良かったねー。
みんな金のことしか言わないのが凄く「らしさ」出ていていいと思う。
最後には戦わないといけないのが分かってるからまだ仲間だと言えない。あくまで今は一緒にいるだけの複雑な関係。でもそこになんの繋がりも、思いもないわけじゃないんだ。
「俺(私)たちは仲間じゃないけど繋がってるぞ!お前は1人じゃないぞ!」ってメッセージを不器用なゴジュウジャー達が吠に伝えるために出て来たのが多少無理のある「借金」という繋がりってわけだ。
仲間達の思いを知り、いつか仲間達とも「戦う」ために吠は決意のエンゲージ!ゴジュウウルフ復活!からの固有武器ウルフデカリバー50登場の流れは安定の王道。
ウルフデカリバー50はその能力でワープホールを出現させ通り抜けることで別のワープホールに移動可能という最近『ウルトラマンアーク』のギャラクシーアーマーでも見た感じの能力。
剣というよりダガーのような形状のウルフデカリバー50を逆手で持つのがかっこいい。ワープホール嵌めして一撃を見舞うのも面白いが、あれ一生放置してれば逃げ出せず勝ちじゃない?
巨大戦は夜戦でテガソードデカクロウもいいが何と言ってもキングキャンデラーが映える!
贅沢いうなら夜戦での燃える剣を見たかったところだな。
巨大な爪をぶん回し戦うスタイルはこれまでのテガソードレッドのバトルよりも感覚的に吠っぽい気がする。1話のテガソードレッドの殺陣とかかっこいいんだけどね。
決め技の〝テガソード・紅狼バニッシャー〟で貫かれたキングキャンデラー越しにテガソードデカクロウが見えるシーンとか好きでっしゃろこんなもん。
闇夜の赤ロボ同士のバトルというシチュがグッと来まくりで満足だ。
関連商品 DXウルフデカリバー50
愛すも壊すも自分だけ…クオンの妄執

やっぱりこのお兄ちゃんクソやばいな…
ということで最後はクオン周りの話を。
前回吠をグズだのイライラするだの虚無だの目の前で真っ直ぐ傷つけた反面、今回吠のいないテガソードの里では「地上に舞い降りた天使」と誉めるにしても行きすぎな薄気味悪い称賛をしそれを笑おうものなら怒りを顕にするなど明らかに正気ではない支離滅裂具合を発揮。
演じるカルマさんのちょっと病的な感じがいい味出してる。
吠の友達は自分が選ぶなどと言い出す毒親ムーブの後にゴジュウジャーが吠から手を引く気がないと分かれば
「じゃあ…殺すしかないか」
と平然と言い放つ。
ここは『龍が如く』じゃねーんだぞ!
ラストシーンでは狂気の言葉に連動するように背中の×の傷が広がるという演出もありあの傷が彼の異常な精神の原因になっているようだ。
ここまでの描写でクオンの内面を考えると、吠を虐めるのも愛するのも壊すのも自分だけでなければならないという究極の独占欲に支配されている。そして自分の命は吠の物と考えていて最期は吠に奪われることを望んでいる…のかな?
ニチアサで攻めたキャラが出るのは珍しくないが心中希望毒親モラハラ兄貴とはいやはや。攻め過ぎて何味なのか分からなくなってるぞ。
クオンは怖いがガリュードのバトルシーンは想像以上にカスタマイズ性能が高くて面白いね。ユニバース戦士を召喚してそいつらを撃つことで武器に変えるだけかと思いきや
・ユニバース戦士Aを武器に変えてユニバース戦士Bに装備する(デンジレッドをデンジパンチにしてゲキレッドに装備)
・撃って変えられるのは武器だけじゃなく、その戦士に由来する力を発動できる(スペードエースのトランプシールド)
という新たな特性も判明。
これからも色んな戦士の色んな能力を使いまくるバトルに期待だ。
関連商品 DXテガジューン
次回
昭和ノーワン登場!?
ならば出番だ我らが禽ちゃん!
不適切にもほどがある昭和の常識に角乃は耐えられるのか!?
それではまた
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