生まれ変わってもまた人間の♂でありたい男 アメイジングRYOです。
結局人間の♂が1番気楽なんじゃないかなあ
さあ!今回からDisney+の新作MARVELドラマ
『デアデビル:ボーン・アゲイン』の感想を書いていきます。
ちなみに今作はドラマ『デアデビル』の続編とのことですが私はそのドラマをシーズン1しか見ていないにわかです。
しかし前知識がないなら、前知識がない人が観ても楽しめるのかを判断出来るはず!
では1、2話連続でどうぞよろしくお願いします。
1話【天国のひととき】あらすじ
ニューヨーク ヘルズキッチン
何かと問題の多いこの街はデアデビルやホワイトタイガーと名乗る自警団達が幅を利かせなんとか平和な日々を維持していた。
今日は地元で愛された警官 チェリーが警察を引退するということでBARジョージーズでささやかな慰労会が開かれ盲目の弁護士にしてデアデビルの正体であるマット・マードック、その相棒のフォギー・ネルソン、秘書のカレン・ペイジの3人も参加し和やかな時間を過ごす。
しかしその平和な時間は長くは続かなかった
突如として現れた狂気の暗殺者 ブルズアイ/ベンジャミン・ポインデクスターの放った凶弾は無情にもフォギーを貫く。
デアデビルとなりマットはブルズアイに戦いを挑むが…
マットは今、“ヒーローの価値”を見つめ直す
開始15分の衝撃…!重厚なドラマで魅せる帰ってきた『デアデビル』

まずは第一話から。
元々ドラマ『デアデビル』はどちらかと言うと〝陽〟のヒーロー作品が多いMCU、ひいてはMARVEL映像作品の中ではそのドドドドドシリアスなストーリー、ヒーローをヒーローとしてではなく「自警団」という異常者として扱う異質さ、そして敵味方問わず描かれる圧倒的なバイオレンスでファンから高い評価を得ていたがそれは帰ってきた今作でも健在。
もうめちゃくちゃ面白い!1話から!
しかしながら頭空っぽにしてヘラヘラ見れるようなタイプの作品じゃないね…面白いけど観た後疲れるやつだ。
冒頭のアクションについて語っていきたい。
デアデビルは盲目である代わりに驚異的な聴覚や嗅覚を持つヒーローで、戦いでは鍛え上げられた体術と棒を武器に戦うクライムファイター。
そんな感じだから私の印象ではデアデビルって基本アクションは殴る蹴るがメインで武器も棒だしお世辞にもド派手って感じじゃなくむしろ地味目。
しかしそのなんの誇張もないシンプルな暴力こそがストリート系ヒーローの魅力という認識なんだが今作のデアデビルは武器の棒に仕込まれたワイヤーですいすい街を移動する親愛なる隣人ばりのアクションを見せる!
変わっちまったな…俺は地味なお前が好きだったのに。いつからそんなスーパーヒーローみたいなことするようになっちまったんだよ!
…とお思いの方ご安心を。バトルは相変わらずひたすら殴ったり、蹴ったり、たまに棒投げたりなので大丈夫よ。なんかファミリー層意識して生々しさが減ったりとかはしてないから。
デアデビルといえば超聴力を活かした演出も見どころの一つ。バトルシーン、ドラマ問わず今作でも多くの場面で使われている。この冒頭のアクションシーンでは「聴こえてしまうが故の辛さ」という側面を早速描いている。
対するはブルズアイはというとこちらも地味目ながら原作に忠実なアクションを見せてくれる。
ブルズアイは投擲の達人であり「彼が投げた(放った)ものは必ずターゲットに当たる」というホークアイみたいな能力(というより特技)を持つ。冒頭から投げナイフでデアデビルを黒ひげ危機一髪並みに串刺しにしていく。
ついでに書くとブルズアイの登場シーンが川北逆光みたいになっていて笑える。ゴジラか貴様。
デアデビルもブルズアイも特技を持ってはいるが、基本ベースはただの人間なので戦ってるとお互いあっという間に疲弊してヘロヘロになり戦いがグダグダになるのも地に足が着いた今作ならでは。
バトルシーンはせいぜいこの序盤だけなのだがそれでも全然飽きない。てかこのシリーズはバトルものとかヒーローものとしての部分は割とおまけだね。ドラマパートこそがメインディッシュ。
これまでは弁護士マット・マードックとしても、ヒーローのデアデビルとしても弱い人々を救って来たマットだったが冒頭の戦いをきっかけにデアデビルの引退を決めてしまう。
今作のサブタイトル『ボーン・アゲイン』とは「生まれ変わる」という意味。今作は深く傷つき一度は死んだデアデビルが再生するまでを描く物語と言えるだろう。
めちゃくちゃ凹んでるけどそれはそれとしてすぐ新しい彼女作るプレイボーイなマットが相変わらずで笑う。一応、マットの名誉のために書いておくと別に傷心を紛らわせようと適当な女引っ掛けたわけじゃなく同僚がマットの為を思って紹介した相手と秒で上手く行っただけなのであしからず。
さて『デアデビル』シリーズといえばもう1人の主人公も忘れてはならない。
NYのギャングを束ねる白人の巨漢にしてストリート系ヒーローみんなの宿敵。護身術に相撲を習っているおかげでスーパーパワーは無い筈なのにスーパーヒーローのスパイダーマンと互角に戦え、相撲をやっているから至近距離で頭を銃で撃たれても死なない男。
キングピン/ウィルソン・フィスクの存在だ。
今作のフィスクはギャング稼業から足を洗いキングピンの名を捨て、そっちの仕事は全て妻のヴァネッサに任せて自分は卑怯な手は使わず正当な手段でNYの市長になり街を守ろうとしている。
街は警察と法律によって正しく護られるべきであるという考えを公言し、市長になった暁には無法に振る舞う自警団による身勝手な暴力の一切を取り締まる公約を宣言しているが…
ドラマ版フィスクの特徴はその「いつ爆発するか分からない不発弾」っぷりだろう。
紳士で冷静で物静かで策士な反面、暴力の魅力に取り憑かれている猟奇的な面と簡単に言えば根が陰キャな面を持つ。
物事が上手くいかないと癇癪を起こし、一度怒ると発作的に目の前の相手をその剛腕で殴り殺してしまう恐ろしい男。今作では市長という立場を手に入れようと真っ当な人間を取り繕ってはいるが、いつ爆発しキングピンに戻るか分からないこの緊張感がドラマをピリッと…いや激辛に引き締める。
演じるヴィンセント・ドノフリオ氏の雰囲気がめちゃくちゃ怖いのよね。気難しくて何するか分からないヤバい奴オーラ出すのうま過ぎて画面に出てる間ずっと緊張しちゃう。
フィスク関連でいうとMCUドラマ『ホークアイ』や『エコー』の出来事にも触れるので観ておくとさらに楽しめるかも。
個人的に好きなシーンはマットが市長になる為のアピールとして民衆とも和やかに触れ合っているフィスクの前に現れるシーン。
宿敵の2人が再び顔を合わせるがマットはデアデビルをやめ、フィスクはキングピンをやめた今2人の関係はかつてほど苛烈なものではないしお互いやり合う気はない。しかしながら立場が変わったこの2人の邂逅を早くも描くことに出し惜しみのなさを感じてワクワクした。
フィスクの周りの民衆や野次馬が喧しい中でマットが現れるとスーッと周りから音が消えフィスクの声だけがクリアにマットに伝わっているという超聴力に因んだ演出もかっこいい。
カフェでコーヒーを飲みながら殺し合ったこともある相手と冷静に話し合う2人。マットはフィスクがおとなしくルールに従っているうちは市長になろうが何しようがいいが、一歩でも踏み越えたら許さないとすごむ。
逆にフィスクも自警団の一掃を掲げている以上お前がデアデビルに戻るならその時は容赦はしないと牽制。
互いが互いの恐ろしさを知っているからこそ今は静かに「そのままでいろよ?」とビビらせに来てる感じがスマートでかっこいいのよ。
衝撃のスタートから口火を切り『デアデビル』特有のシリアスなドラマが展開されていて続きも気になるしめっちゃ面白いのでおすすめ!
しかしながら多少の知識はやはりあった方がいいのでそれこそ私と同じS1だけ観るとかした方がいいかもだけどね。
ちなみにドラマ版はグロテスクなバイオレンスシーンが特徴なシリーズだが、1話と2話に関してはそこは割と控えめなのでそういうのが苦手な人でも楽しめる…
今はまだ…な?
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2話【大衆へのアピール】 あらすじ
フィスクが選挙に勝利し正式にNY市長となった。
しかしながらまだまだ敵の多い現状を変えようと各所への根回し、そして猜疑心を持つ市民への大胆なアピールに打って出る
一方、地下鉄で事件が発生した。
青年が2人の男に絡まれ暴力を振るわれているのを偶然見つけた男 ヘクター・アヤラがそれを止めたところ揉み合いになり男の1人を線路に落としてしまい直後やって来た電車に轢かれて死亡。
2人は警察だったと判明しヘクターは警察殺しの罪で逮捕され更に「ヘクターが一方的に警察に絡み1人を線路に落とした」と事実を捻じ曲げられ厳しい取り調べを受けることに。
偶然別件で警察に来ていたマットは超聴力でヘクターの事情を知り彼の無実を証明するために弁護を引き受ける。
しかしこのヘクター、何やら秘密があるようで…
リーガルサスペンス開幕とマットとフィスクに早くも綻びが…!

続いて第2話。
今回から『デアデビル』のもう一つの醍醐味であるリーガルサスペンスが開幕。
デアデビルとして敵を倒すだけじゃなく、マット・マードックとして弁護士を雇えない持たざる人も救うべく弁護を務め無実に導くための仲間達と証拠を集めて事件の真相を暴いていく。
しかし今回の敵はNY警察。仲間意識が強く、身内に手を出したものを許さない本来は正義の執行者達である筈の彼らとの不利な戦いにマットは身を投じていく。
青年を襲っていた警察はなぜそんなことをしたのか、その腕にあるマークは一体何を意味するのか等謎が多いがまあNY警察はほとんどキングピンに操られてたような時期もあるし内部が腐っているんだろうなあ。
そう。本作はかつての宿敵のフィスクが市長になり自警団を排除しようと動き、警察は自分達の身内の起こした事件を知ってか知らずか揉み消そうとしており町の顔と街を守る者達のどちらともマットは戦わなければいけない状況。
すなわち敵はNYそのものと言える。
そしてそんな腐った警察の傍若無人な振る舞いと暴力を前にマットは今回ラストで早くもピンチに陥る。更に状況が悪くなりそうでお辛い展開続きになっていくことは想像に難くない。
一方フィスクは市長になり就任演説で若者の支持を得ることに成功するが、かつての自分を知っているが故に疑いや反感を持つ者がまだまだ多く彼らを味方につけるべく活動を開始する。
ガロ警察本部長という超フィスクアンチな男のところにも出向いて理性的に話をしようとするがめちゃくちゃボロカスに言われるシーンちょっと見もの。適当に悪口いっぱい言うんじゃなくかなり的を得ているというか、フィスクの真理をついたようなことを矢継ぎ早に捲し立てるガロは頼もしいがここでもやはり
(あわわ…言い過ぎるとそいつ何するか分からんよ…)
と、緊張しながら観れてそのハラハラが面白い。
この時のフィスクの顔もいいのよ。
しかし黙ってボロカス言われるフィスクじゃない。もちろん今回でガロに対して反撃をするのだがこれがまた怖い。
でもやってることが結局キングピン時代に似て来ちゃっていてやはりこの男もかつでの仮面を捨てられない男なのだと痛感する。
またフィスクは妻ヴァネッサに対して嘘偽りのない純粋で大きな愛を向けているのだが、ギャング家業をヴァネッサに任せて自分が市長になった一件で夫婦の間にギクシャクが生じ出している。
そこで2人は夫婦でセラピーを受け互いの気持ちを曝け出し関係の修復を測ろうとするのだが…
2人の担当をするセラピストがマットの新しい彼女のヘザーだったりするのよ。この複雑に絡み合う人間ドラマはどうだい。面白そうでしょ?
ちなみに今回本編開始前に「カマール・デ・ロス・レイスに捧ぐ」と出るがこれは今回から登場のキーキャラのヘクター役の俳優さん。
2023年に亡くなってしまっておりその追悼メッセージだ。
次回
というわけで『デアデビル:ボーン・アゲイン』1話&2話でした。
早速めちゃくちゃ面白いしやはり『デアデビル』シリーズ強し!是非Disney +で一緒に追っていきましょう!
ヒーローがドカーン!バゴーン!みたいのが嫌いな人でも楽しめる大人テイストな作風でギャング映画みたいな雰囲気も痺れる
次回は3話単独配信なので木曜日にはアップする予定です。
それではまた


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