前回 ミステリGP(グランプリ)!探偵は里にいる【ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー 第18話】感想 線香は束でいく
7月の記事更新が割と忙しそうな男 アメイジングRYOです。
ヒーロー映画の数も凄いし『ウルトラマンオメガ』も始まるし繁忙期な予感…
詳しくはページトップの更新予定を見てね!
色々書くんでよろしく!
吠の悲恋を描いた良エピソードを語っていきましょう
あらすじ
突如現れたユニバース大獣神の強さに吠と真白は止むを得ず一時退散することに。
それから数日後。いつも通りバイトをクビになった吠の前に1人の美女が現れた。
彼女の名は高梨嶺
ノーワンワールドに迷い込んでしまった1人で当時幼い吠を何かと気にかけてくれた恩人。
そして吠に「願いを持ってはダメ!」と教えたのも彼女であった。
「ねえ吠。私、吠とデートしたいな」
初恋の人からの思わぬ申し出に緊張しながらも吠は嶺と出掛けることになったがこのデートにはあの男の執拗で残酷な罠が仕掛けられていた…!
吠の呪いを解くデート

まず今回のエピソード非常に気に入ってます。
男女の浜辺シチュからの悲恋、弁当食ってパワーアップ!など所々に敏樹テイストなロマンチックを感じながらもそれがくどくなく見やすい作りになっていた。
「吠、願いを持ってはダメ。心を殺して。これ以上傷つかない為に。」
この言葉はノーワンワールドでノーワン達に存在を察知されない為のアドバイスでありいわば生存戦略。嶺が消えてしまう直前に幼い吠にまでノーワンの手が及ばないようにという思いやりから残したものでその理屈は吠にも分かっていた。
しかし、訳のわからない世界で化け物に追われ、一緒に逃げた人が消えて行くのをたくさん見て、怖い思いも辛い思いも沢山して壊れてしまいそうだった幼心が初恋の人からこんな言葉をかけられたらそれは真意が分かっていてもきっと消えない深い傷跡を残してしまう。
事実、嶺の助言は吠が願いを見つけられない要因になり彼の人格に多大な影響を与えてしまった。
さながらあの言葉は吠にとっての“呪い”
そして今回のエピソードはそんな吠にかけてしまった“呪い”を嶺さん本人が解いてくれる話だったんだ。
ノーワンワールドから抜け出したのだからもう願いを持っていい。分かっていてもいつまでも嶺の言葉が胸から抜けない吠を救うには改めて嶺が出てくる必要があったということか。
これはいいよ。うん。こんな展開あると思って無かったし何より綺麗。
最後に吠が嶺と願いを見つける約束をしてから嶺が光になって消える場面にちょこちょこ打ち寄せる波のカットを入れるのも古典的ながら涙腺を刺激された。
その後の悲しみに飲まれず立ち上がる為に、嶺との約束を守る為に弁当をバカ喰いして遠吠えして蜂蜜まで飲み干すパワフルなシーンも非常に熱いものになっていてそれこそ『アギト』を思い出すいいシーンになっていたと思う。
前半の2人のデートにゴジュウジャーが付いてきてわちゃわちゃするパートも楽しく見れたし良かったよ。何気にこれまで誰がなんのナンバーワンになったかのおさらいにもなってるのよね。
コーヒーといい甘味処といい金無いと言いつつここぞって時に使えるお金はちゃんと用意してる吠は好感度が高い。
真白様の名前呼びイベントとカス兄貴

吠にとって大きなイベントになった今回だが真白との関係性の変化も見逃せない。
冒頭の蜂蜜専門店でのバチバチな2人から始まりラストの名前呼びイベントまで例によってクオンの存在もあり真白が吠の見方を変えるまで、そして評価を改めるまでも綺麗に描けていたと思う。
てかラストシーンでようやく気付いたけど蜂蜜が好きな真白と、しょっちゅう花の蜜吸ってる吠でそこに共通点を持たせていたのね。まあ真白は好きで高級品舐めるけど吠は金無さ過ぎて止むを得ず花をチューチューだからだいぶ事情が違うんだけど。
「蜂蜜舐めてんのかてめえ?蜂蜜は蜂さんがどの花から蜜を吸ったかによって全く味わいが違う。」
蜂さん呼びあざといね。大好きな蜂蜜を集めてきてくれる蜂に対してへのリスペクトを感じる。
普段偉そうな俺様キャラが敬意を払うべき人にはちゃんと丁寧に接するシーンって凄い好きなのでちょっとこのシーンはツボ。
中盤ではクオンと対決することに。強キャラ2人だけの対面ってワクワクする。
その直前の蜂蜜を食べてるシーンでのベアックマの「熊手!もっとちょうだい ちょうだい!」が可愛い。けんぬボイス強し。
ちなみにこのシーン撮った時期が寒いどころか雪降っていたらしくよく見ると真白の息が白いし雪積もってんのよね。
真白が視聴者以外はまだ知らないはずのクオンの背中の傷の件やクオンの根元にある恐怖をあっさり言い当て、見透かされたことに流石にビビるクオンなどツボを押さえてくる展開が多くて助かる。
ほんの一瞬の戦いの中で互いにセンタイリングを奪い合ったが真白が手に入れ青くしたリング(公式曰くあの青い状態を「俺様リング」と呼ぶ)って戻るんだね。てっきり不可逆なのかと。
プレバンで俺様リング全50戦隊セットとか出すんだろうなあ…
「僕に神はいない。いるのは可愛い天使だけだ。」
この台詞で思い出すのが再会した時の抱きついてきた吠なの今日もキモいっすねお兄さん!
真白vsクオンもかっこいいものが見れたって感じして満足度高かった。
海岸シーンでの真白も(クオンも)いい味出してたね。
ノーワンワールドで消えたはずの嶺が帰って来たのはクオンの仕業であり、実際は彼女はノーワンワールドでやはり消滅してしまっていた。
クオンは例によって吠を闇に落とす為に消えたはずの嶺に仮初の命を与え吠と交流をさせた後に吠の目の前で与えた命を奪って再び吠に無力さを突きつけようとしたのだ。
…なんなんだ今日のスーパーヒーロータイムは!
1時間人の命と死を弄ぶカスしか出てこねぇじゃねぇか!!
クオンのあまりに残酷な手段を前にあの真白も流石に吠に手を差し伸べる。自分に祈れば代わりにクオンを倒してやると提案するがこの流れってクオン初登場以降ゴジュウジャー4人が吠にちょっと優しくなったのと同じ流れよね。
兄貴がカス過ぎて流石に可哀想ってなるアレがまたしても。
お気に入りのシーンは上記の提案のあと弁当をバカ喰いし出した吠を見ての真白の
「2代目…?」
って言うとこ。めちゃくちゃ心配そうにしていていつもみたいに言い返してもこないから本当に吠が壊れちゃったんじゃあ…って不安になってんのがたまらんぞ熊手様。
テガソードを嫌っていながらテガソードが吠を選んだ理由に気付き嬉しそうなのも良かったね。
そしてラストシーンの名前呼びに繋がるのよ。
あの一回だけしか名前で呼ばないのもいいよね。
自分を神だというからこそ、嶺さんが天国で笑ってるって台詞に不思議な説得力が出てきっと吠も救われたことだろう。
心の雪に傘さすその手…ゴッドネス合体!テガソードホワイトバーン

降雪の中グーデバーンが傘を持って現れ巨大ロボが相合傘するというなんともシュールなシーンの筈がこれが不思議といい感じになっていてビビる。
なんでも今回担当した佛田監督はロボットの合体に傘を使うことをかねてから考えそのアイデアを温めていたんだとか。
嶺を失い吠の心に振る雪(普通雨な気もするが)に傘を刺してくれる真白とか、先週まで親子喧嘩していたテガソードとグーデバーンの和解を端的に画で表現してるとか色々と考えられて結果そこまでおかしく見えないというエピソードと密接にリンクした高度なワンシーンだ。
傘を単なる小道具にせずそれが広がりスタジアムを作り2体が合体するまでに相手の攻撃を受けない為の防壁の役割をこなすなどきちんと合体の上での意味を持たせているのも気が利く。
『ゴジュウジャー』的には初の複数のロボが合体したスーパーロボット テガソードホワイトバーンはグーデバーンの白青をベースにテガソードの赤金が差し色になってるのが非常に私好み。かっこいいよ。
必殺技が〝テガソードハートブレイカー〟というのも中々素敵なネーミング。
失恋(ハートブレイク)とかかっているのはもちろん、吠の「俺は失恋ナンバーワンだ!」って台詞から失恋も自分の力に変えて前に進むからあえて技名にしてるとかこれまた色々考えられて楽しい。
『ゴジュウジャー』全般に言えることだけど言葉遊びとか掛け言葉が随所に散りばめられていてそれを考えるのも面白いのよ。亜樹子先生が好きなんかな。
〝テガソードハートブレイカー〟に対しクオンはユニバース大獣神の〝ブラックアニマルハート〟で撃ち返すが両エネルギーが衝突した際に珍現象が。
テガソード側のエネルギー体の狼と白熊がユニバース大獣神のエネルギー体達を帰らせるという映像見ないと意味がわからないであろうこのシーン。
これは単純に考えるならロボの墓場から無理矢理蘇らされて使われている大獣神、ガオキング、エンジンオー、シンケンオーを形成するパーツ達が狼と白熊に説得され自らの意思でクオンに反抗したってことだよね。
ロボの墓場のロボ達ってイマイチどういう状態か分からんから推測しかできないんだけど、ユニバース大戦やロボの墓場のことは映画で掘り下げられそうな気配あるんだが果たして。
あとやっぱりクオン役のカルマさんの表情の作り方がうまいなーって感じたね。今までロボの中にいる時って基本スーツだったけど今作は素面で乗るからそこが際立つのよ。
次回
角乃は妹 一河緒乙。突然の帰還!?
しかもユニバースシンケンレッド(ギャル)に一筆奏上!
バカな!緒乙=ブーケという巷の予想はどうなるというんだ!?
それではまた