前回 邪鬼、吼える!!【ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー 第12話】感想 ゴジュウジャーのトンチキ抜き
『スーパー戦隊大投票』の結果が中々意外だった男 アメイジングRYO。
仮面ライダーとかウルトラマンはおよそこれが1位だろうとか、これは安定して人気だなとか分かるんだけど戦隊ってそれが読みにくい印象だったのよね。
『ゴーカイジャー』、ドンオニタイジン、シンケンレッドと全ての項目で1位がバラけたのが素晴らしいですな。
前回から一転、めちゃくちゃ『ゴジュウジャー』っぽい話になった13話を語っていきましょう。
あらすじ
店の買い出しにやって来た竜儀と吠。
しかしそこにノーワンワールド マナーNo. 1を名乗るマナーノーワンが現れ2人はマナー対決に挑む事になる…
かに思われたその時、彼方より激走してくる1人の戦士が3人の中に割って入った!
彼女の名は家守召子。
名門 暴神家に仕えるメイドでありカーレンジャーのユニバース指輪を持つユニバース戦士・レッドレーサーだったのだ。
竜儀を実家に連れ戻そうとする召子から逃走しマナーノーワンとの戦いに挑む竜儀は果たしてマナーの真髄に至る事は出来るのか。
女レッドレーサー!そしてまさかの新形態!?

思えば単独メイン回に漕ぎ着けるまで結構時間かかったなって感じでようやくの竜儀メイン回。
そしてゲストキャラクターとして登場したのはそんな視聴者的にはまだまだ謎多き竜儀をよく知る人物 暴神家のメイド 家守召子だ。
演じたのは『ウルトラマンZ』のヨウコ先輩でお馴染み松田リマさん。相変わらずちょっと年上のかっこいい武闘派お姉さん役がよく似合う。
凛とした表情から竜儀を心配する姉のような表情を見せたりと今回若干本筋からハブられていながらもどんなキャラなのかはきっちり伝わった。
そんな彼女はユニバース戦士の1人であり変身するのはカーレンジャーのカーレッド…ではなくレッドレーサー。
この間違いって未履修者がやりがちと思われそうだが全話見た人でも割とサクッと間違えると思う。少なくとも私はちょいちょいやる。
面白いと思ったのは主人(竜儀)の安全を第一に考え、危険を排除するメイド(召子)というキャラクターに戦う交通安全のカーレンジャーを当てがったこと。
言ってみれば「戦う交通安全」の「交通」部分を脇に置いて「安全」部分にフォーカスしたって感じよね。カーレンジャーといえば交通の方を拾いそうになもんだし不意をつかれた。
固有能力である「一時停止(ストップ)」は笛を吹くことで対象の動きを一時的に止められるというシンプルながら強力なもの。笛を吹くのは警備員や作業員の警笛がモチーフだが同時にカーレンジャーのスーツは口元が印象的なので笛を吹かせても違和感ないし面白いと思ったかららしい。
変身時のユニバース指輪を回す動きには車のキーを回しエンジンをかけるような動きを落とし込んでいたり、テガソードをクラップする動きにも本家カーレンジャーの「激走!アクセル・チェンジャー!」の動きを取り入れていたりして今までとはまた違った角度のオリジナルへのリスペクトを感じ『カーレンジャー』好きとしては嬉しいところ。
しかしそんな彼女もラストでまさかの豹変!
ユニバース指輪が竜儀を連れて帰るという召子の願いに反応し暴走した(?)のかレッドレーサーは暴走レッドレーサーに変身してしまった。
令和にレッドレーサーが新形態貰ってる…!
いや過去作のヒーローが今急に強化もらうのは特撮じゃさほど珍しくないような気もするが『カーレンジャー』って来年で30thだからな…ここまで年数跨いで新形態出るのは流石に珍しいと思うわ。
スーパー戦隊史上最低視聴率を出してしまったという『カーレンジャー』25話「ナゾナゾ割り込み娘」に登場した暴走戦隊ゾクレンジャーが元ネタ…って書き方はなんか違うな。オマージュネタ、意識したネタって感じかな。
なんてこたないレッドレーサーが赤い特攻服着て釘バット持っただけなんだがこれが中々どうして悪くない。松田さんのドス効いた悪ボイスも全然いいと思う。
暴走レッドレーサーの一撃で変身を解除させられてしまった竜儀は果たして…
この次は絶対勝・つ・ぞ♪
バットは優しくし・て・ね♪
召子にせよレッドレーサーにせよ本当の活躍は次回に持ち越しだ。
竜儀vsマナーノーワン マナーの真髄見つけたり

続いてナンバーワンバトル周りの話題。
何気に竜儀がメインのナンバーワンバトルも今回が初だがかなりいい出来のナンバーワンバトルだったように思う。
普段から時折見せていた竜儀の育ちの良さを全面に出した事で一気にキャラクターとしてまた一つ魅力的に見えるようになったしマナーノーワンの礼儀正しくマナーを守る反面、マナーを盾にマウントを取ってくるキャラというのも中々今時って感じで味わい深かった。
最後の「マナーは他人を思う心」「ルールで縛る事は本質ではない」という落とし所もスタンダードなものではあるが納得出来るし綺麗な着地になっていたと思う。
他人のマナー違反をいちいち指摘して辱める事自体マナー違反ではないのかって吠の意見はその通り…ではあるんだが流石に人ん家に土足で上がる事は指摘させてくれ。マナーとか以前の話なんだけどさ。本当に犬なの?
「てめぇも土足だろうがぁぁ!」の言い方が必至感あって面白い。
ちなみにマナーノーワンの言った「万障お繰り合わせの上」という文言は実はニュアンスとしては結構強めの言葉で噛み砕くなら「何を置いても絶対ぇ来いよ?」って意味なんだとか。知らずに使うと大揉めするかもしれないので気をつけよう。
好きなシーンはマナーノーワンとの戦いでの竜儀の手拍子変身。歩きながら踊るように、それでいて体幹をビシッと伸ばしながら前進し最後にお辞儀をして変身完了する一連がなんとも見ていて気持ちがいい。マナー対決で見せる竜儀の笑顔も素敵。
テガソードの信者らしくマナーノーワンにも教えを説く僧侶や説教師的な振る舞いでフィニッシュするのもまた竜儀のキャラに奥行きを持たせる描写になっていたと思う。
あと召子の前では一人称が「俺」になるの好き。
壮絶なるお爺さん対ヘルパーさん

最後にマナーバトル以外のバトル周りについて。
禽次郎vs伝説のヘルパー チョウ・シンセーの戦いは図式的には高齢者vsヘルパーというリアルだったらおよそニチアサでやれるような内容の戦いではないがロボでしばき合ってるからセーフだ。
チョウ・シンセーという名前はもちろん『超新星フラッシュマン』が元ネタで搭乗していた愛機の名前はアイアイザー・レッドフラッシュなんだとか。
詳しいことは割愛するがフラッシュマンは地球上では長く生きられない→地球で老人になれないという戦隊なんだが、そんな戦隊の名前をもじったキャラが老人介護のヘルパーってのはなんか含意がありそうな考えすぎなような…。
禽次郎は老人相手に赤ちゃん言葉で接してくるヘルパーさんが嫌いという設定の初出は実はTTFCの『補ジュウ計画』の第1話なので見ていた人はニヤリと出来たことだろう。
ちなみに今回の『補ジュウ計画』では芸能人格付けチェックのパロディをガッツリやってます。浜田チャーハンならぬ遠野おにぎりが出てきます。
前回はMステでした。
みんなも入ろうTTFC!
爺さんvsヘルパーさんの戦いは爺さんの勝ちで終わったが最後のシンセーの「ふざけんな!こっちも気ぃ使ってんだよー!」という叫びは多分無碍にしてはならない。爺さんにもヘルパーさんにも言い分はあるんだ。
この戦いに正義はない…。
決着の後腕を組んで威厳たっぷりに構える禽次郎からちゃんと爺さんのオーラ感じるの凄いわ。
シャイニングナイフ&スイートケーク戦では久しぶりにユニコーンの読心が発動し無事ギンガマン指輪を奪ったがなんで使う予定もないのに持って来ちゃったんだろうなシャイニングナイフ…。
レオンが凱亜から貰った指輪を使いガオレッドにチェンジからの破邪百獣剣を使ってケーキ入刀しようとしたりとファンサービス的描写が差し込まれたのも嬉しいところ。
相変わらずガリュードの殺陣はかっこいいしサイドバトルも中々充実していたね。
次回
暴走レッドレーサーvsゴジュウティラノ!
召子の想いを受け止め彼女を元に戻せるか!?
竜儀とテガソードの出会いとは果たして…
それではまた


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