前回 最後の力【ウルトラマンオメガ 24話】感想 研鑽の日々は裏切らない
『ブレーザー』『アーク』そして『オメガ』
この三作品はシリーズに新たな息吹を吹き込んだなと思う男 アメイジングRYOです。
〇〇っぽいとか〇〇みたいな感じって説明出来ないと思うんだよねこの三作。新たなアプローチで新時代のウルトラマンを見せてくれた。
ただフォームチェンジがアーマー三連発なんでそろそろタイプチェンジ系のウルトラマンが見たいかも!
60周年の今年の新作がめちゃくちゃ楽しみだけどその前に堂々完結した『オメガ』。
その最終話を語っていきましょう!
あらすじ
ゾメラの脳波によりこのままでは地球中の怪獣が覚醒してしまう。
未曾有の危機が迫る中アユムの解析でゾメラの新たな弱点が発見されNDFと怪特隊は早速作戦の準備に取り掛かる。
アユムが見つけた、サユキが作ったこのチャンスをなんとしてもものにするべくコウセイは走る。
人類存亡をかけた戦いは、そして世界を見つめ続けるオメガの至った答えとは果たして。
最終話であり第1話。貫き通した新たなスタイル

『オメガ』最大の特徴はやはり世界がウルトラシリーズに変わっていく様を描くという新たなアプローチだ。
「怪獣」という存在の認知、怪獣を専門にする研究者、怪獣に対抗する防衛組織、そして怪獣退治のノウハウから出来た武器etc…
そのどれもがウルトラシリーズにとってはスタート時点で有って当然のもの。しかし今作はその不文率に一石を投じ1話から時間をかけて世界がそれらを生み出すまでの過程にフォーカスし物語を展開して来た。
いつもの1話よりずっと以前から話を始めるようなそんな斬新なアプローチは最終回まで貫かれたと思う。
単身でレーザーを武器にゾメラに挑むコウセイを救おうとするウルトラマンオメガ。しかし結局2人は命を落としてしまいソラトはコウセイと一体化することで彼を救い、ウルトラマンとしての使命を共有する事を選んだ。
勇気ある青年に感化されたウルトラマンがその命を助けるために自らを一体化させ一つの体を共有する運命共同体になるというシリーズが散々やって来た1話のフォーマット、いわゆる「いつものやつ」を最後の最後にぶつけて来たんだ。
これは…良かったね。
擬態系ウルトラマンと純粋な人間のバディものという新しいジャンルに「いつものやつ」が結末として抜群にハマる。今後同じ形体のシリーズが始まったらまず最初に『オメガ』のオチを思い出す事になるだろう。
ニュースタンダードの誕生だぜこりゃ。
ソラトの意識はメテオに残ってるようだし今後はコウセイは防衛組織に所属しながら時折ソラトと漫才して、怪獣が現れたらコウセイがオメガスラッガーでオメガになり戦う。いつものウルトラシリーズに従うなら戦う時はソラトの意識がメインになるのかな?
そんな「いつものウルトラマン」が今後はあの世界で展開されていくんだろうなと容易に想像がつく。最終回だけどまるで1話。そんな不思議な感覚になった。
最終的にウルトラマンに変身するメイン主人公の筈のソラトの肉体が消滅するってオチは、本編後も客演や映画で活躍して貰わなきゃいけない都合上戦いは終わっても主人公の状態は現状維持にせざるを得ないという昨今の大人の事情から解放されていてこれも個人的にはかなり好き。
本編だけで戦いが完結し、ウルトラマンと変身者が完全に別離するような作品って客演が当たり前の今じゃ中々やれないからね。少なくともソラトの人間体は今後出せない(出さなくても大丈夫な)終わり方しただけでも攻めてると思うよ。
作品間の縦の繋がりが強い今、こんなに歯切れのいい終わり方を出来たのは喜ばしい。
ワンオブゼムからの脱却。辿り着いた「答え」

次にソラト周りの話題を。
オメガの自問自答シーンがとにかく好きだな。
あのシーン、安易にソラトとオメガでまた話し合うんじゃなく「オオキダソラトとして生きたことでたくさんの事に気付いたオメガ」と「今までの観測者オメガ」に分けてるのがめちゃくちゃ好き。
あくまでメインはオメガなんだよ。ソラトは事故でオメガの中から生まれた偶然の産物。でもソラトとしての時間が間違いなくオメガにたくさんの影響を与えてるってのが良い。
ソラトとオメガの演じ分けは素人でもなんとなく想像がつく。そもそも全然キャラクター違うから分かりやすいし。
でも最終回はオメガとオメガの演じ分けだから多分難易度は段違い。演技の差異はより微細になり繊細な違いを意識しなきゃならなかった筈。そんな難しいシーンを近藤さんが見事に見せてくれた。
しかし初期の赤ちゃん同然みたいな状態から始まりソラトとオメガだけで一体何パターンの演技を見せてくれるんだこの人…凄いな。
観測者オメガの台詞が悉く前にソラトに言ったものな辺りオメガ自身の自問自答であることが強調されているように思えたのも良かった。
あとなんといってもオメガを悪者にするんじゃなく、ソラトとオメガに区別を付けるんでもなく、オメガ自身が答えを見つけ観測者ではなく地球人が与えてくれたオオキダソラト/ウルトラマンオメガであることを選ぶのが最高だったね。
観測者はただ世界を見つめ答えを探す。
でも答えって落とし物とは違って探してりゃ見つかるとは限らない。見つからないなら行動し自分で答えを生み出す。そしてそれを信じて進むことも必要なんだ。
ただ見ているだけの観測者には分からない。地球人と触れ合い、話し合い、一緒に笑ったオメガ(ソラト)だけが辿り着いた自分だけの答え。この瞬間、彼は数多いる観測者ではなくなった。
前にも書いたがやはりオメガの物語はワンオブゼムからの卒業。「個」とアイデンティティの獲得だったんだな。
「地球人と…いや、全ての命と。手を取り合って…」の時のオメガスコープを握り左手で包む動きでハッとした。
オメガスコープの広げた掌を握る仕草って「ひとりぼっちだから取り合う手がない」「誰かと手を繋ぎたい」って意味も隠されてた!?
だとするならオメガは空に手を伸ばし見ているんじゃなくその手で誰かと繋がれば見えなかったものが見えてくるって事に気付いたんだな。
このオメガ覚醒の瞬間最大風速はちょっと凄かったね。コウセイの前に現れ誰に言うでもなく1人で自分の見つけた答えを滔々と語る姿は近藤さんが舞台メインでやってる人だからこその凄みもあって間違いなく最終回で1番好きなとこだ。
地球人からウルトラマンへ。そして!

最後にコウセイの話題を。
ウルトラマンになったこともそうだけど個人的には…
夢を失い、やるべき事もやりたい事も分からなくなって倉庫の番で食い繋いでいたフリーターが最後にはやりたい事を見つけてスーツ着て就職した
ってオチが人間ドラマとしても綺麗だなと思ったね。
1話のラフな短パン姿が走馬灯で映ったのもあって感慨深さが更に増す。
見ていることしかしないオメガに文句言うどころか「お前がくれた物を俺が守るとこを見とけよ!」くらいの気持ちでいるの最後までピカピカで凄いな。初めて触れ合う知的生命体がこれだったら脳焼かれるわ。元々人間を憎からず思ってたオメガなら尚更よ。
ゾメラ戦ではちょっとの間だけどメテオカイジュウも無しに正真正銘オメガとコウセイが共闘する件があったのも嬉しい。ここは怪獣に通用する兵器が中盤超えてようやく出てくる本作ならではの旨みも出てる。
同時変身のシーン、よく見るとコウセイがチラッとソラトの方見るとこがあるのよね。なんせ変身初めてだからポーズちゃんと出来るか不安だったんだろう。
コウセイらしさもあり熱いシーンだが思わずニヤリ。
ちなみに演じる吉田さんは最初からウルトラマンオメガに変身することを聞かされており変身が上手いとスタッフから評判だった近藤さんに負けないように練習をして望んだんだとか。
全体を通してみるとコウセイのメイン回のがソラトより多かったり、『冬EXPO』じゃコウセイが毎日登壇だったりW主人公とはいえ変身しない方がかなり目立つ半年だったがひょっとして実質的な主人公交代というまさかのラストに備えてのことだった?
まあ詳しくは分からないが『ネクサス』の孤門と適応者達みたいなもんでW主人公だけど『オメガ』のメインは最後までコウセイだったなと感じた。
終わりに
というわけで『ウルトラマンオメガ』全25話でした。
斬新な事してるし楽しんでたが、内心アベレージの面白さで言えば前二作品に及ばないかなーって印象だった。
しかしソラトの正体辺りからグーッと引き寄せられて最終回に関しては前二作品よりも好きかも知れない。
一気見するとかなり印象変わるタイプの作品な気がするね。
「とにかく最終回が最高だから駆け抜けろ!」と布教していきたい。
何はともあれ半年間ありがとうございました!面白かったです!!
果たして60周年の新作はどうなるのか!?
その前にまずは『ジェネスタ』だ!ガメドンがどうやって出てくるのか楽しみ。
それではまた。面白かったらブックマーク、お気に入り、コメントもお待ちしています。


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