前回 バロッサの家【ウルトラマンオメガ 18話】感想 バロッサの母がいる
カービィのエアライドをやったことない男 アメイジングRYOです。
めちゃくちゃ世代で語り草になっていたゲームなのにやってないんだよなー。エアライダーはちょっとやってみたいけど、まだポケモンもスパロボも全然終わってなくてですね…
今年の大晦日・正月休みはめちゃくちゃゲームやったろかしら!
心打たれた19話を語っていきましょう
あらすじ
怪獣と写真を愛する少年 エーイチはある日街でウルトラマンオメガと猪突猛進怪獣バグリゴンの戦いに遭遇し大興奮。
夢中で写真を撮っていたところをやって来たコウセイに保護されるが彼は逃げる際に偶然落ちていた不思議な形の赤い鉱石を拾っていた。
その鉱石こそがバグリゴンを引き寄せているとは知らずに…
『夢』をテーマにした切なくも明るいドラマ

まずは味わい深いドラマパートから。
星を追いかけて地球に来たバグリゴン
夢を追いかけて走っていたかつてのコウセイ
星と夢をイコールにしてバグリゴンのバックボーンとコウセイやエーイチの人間ドラマをリンクさせてるのが美しい。サブタイの味わいも変わってくる。
改めてコウセイの夢に敗れて空っぽになった青年ってキャラクター造形がいいなーって感じたね。
コウセイってキャラクターは「夢は信じ続ければ叶う!」という普遍的なテーマからさらに一歩進んでビターを足した「夢が叶わなくても終わりじゃない」ってのを描いてる。それが今まで以上に伝わった回だった。
星(夢)を追いかけて走って、何者かになりたくて、でも届かなくて、今は普通の人って部分が特に刺さったなあ。この染み具合はちびっ子にはまだ分かるまい。
ちびっ子にはそれこそエーイチのように今はとにかく星に向かって走ることを実践してもらいたいし、それが伝わってるといいなと思う。
そういう意味ではコウセイとエーイチという大人と子供の目線から「夢とはなんぞや」を描いたのが今回だったのかも知れない。
コウセイ関連でいうと名もなき友人の登場があったが演じたのは『ガッチャード』の加治木涼役が記憶に新しい加部亜門さん。コウセイとのやり取りが誇張の少ない若者のやり取りって風な仕上がりで流石にお二人ともお上手。
あとコウセイがメテオカイジュウ達の特性を理解しようと色々してる件は今回のテーマとは外れた話のようだが、私としてはそうじゃないんじゃないかと思った。
夢を失いやるべきことが無くなったコウセイは落ち込むことなく今は新しいやるべきことを見つけ走り出しているってのがあのシーンに現れているんじゃないかと。すなわち「夢を失うことは終わりじゃない」って今回の伝えたいテーマがあのシーンに込められてる…んじゃないかな?
エーイチ少年はその名前やトクサツを愛する性格から特撮の神様 円谷英二をモデルにしたキャラクターなのは間違いないだろう。
唐揚げを爆発に見立てたり、自分オリジナルの怪獣を粘土で作る発想力の豊かさを持ちグリーンバック合成など本格的な撮影法にも精通しているスーパー小学生。今回のエーイチを見て自分も特撮撮ってみたい!って思える子がいたらきっと田口監督も本望だろう。
YouTubeのウルトラマン公式チャンネルやバンダイチャンネルで田口監督がちびっ子達向けに特撮の撮り方とかを教える動画あるし今回ってそういった活動の派生的な意味合いもあると思うんだよね。上記のエーイチの発想だって特撮撮りたいって人達へのヒントみたいなもんだろうし。
星を追うことの美しさを描く反面、星を追って猪突猛進すれば時に失うものもあるし理解されないこともある。そういうことをエーイチから離れていく友達や理解してくれない両親で表現し、夢を追う事の負の部分も決して忘れずぼやかさず描いてるのも個人的にポイントが高い。
最終的に友達が戻って来る事もないし、両親が理解してくれることもなく終わるのは結構ハードだ。
ところで気になった部分を一つ。エーイチは
トんでもなく
クろうする
サいこうの
ツくりもの
を縮めて自分の活動をトクサツと呼んでいたが、ひょっとして『オメガ』の世界には特撮がないのかな?
無論、特撮とは本来「特殊撮影技術」のことの筈だが彼が言ってるのはあくまでトクサツ。トクサツって言葉にソラトどころかコウセイも反応が無かったしトクサツは特撮を捩ったのではなく完全にエーイチの生み出した造語な気がする。
怪獣の存在しなかったあの世界では空想の中にすら怪獣はいなくて、故に特撮も存在しなかったんじゃないか?
怪獣の出現がエーイチのインスピレーションに火をつけトクサツを生み出したんじゃないか?
ということはだよ
トクサツを生み出した彼は我らが特撮の神様 円谷英二と同じようにあの世界で後にトクサツの神様って呼ばれるようになるんじゃないか。
そうだったら素敵だね。
超クオリティのまさに特撮回!

今回は特撮ならぬトクサツ回だったのもあり怪獣の描写やバトルシーンでも凝った演出が散見された。
冒頭のバグリゴンが地面から出現し街をずんずん進む姿でもう「なんか今回気合い入ってるな!」と気付いたね。
カメラワークも臨場感のある場面が多く、ジオラマの破壊の描写も劇場版と比較しても見劣りしないレベル。
奥で投げ飛ばされたオメガが墜落し土煙が舞い、手前のコウセイ達が身を屈めるシーンの合成もとても綺麗な他、街のジオラマを見せる意図があると思しきカットもあったりとにかく「特撮を見てくれ!」って制作の熱を感じた。
ヴァルジェネス、ヴァルジェネスアーマー登場時にはすっかりお馴染み川北逆光が用いられていたのも忘れてはならない。
ヴァルジェネスの四属性を使って粘土で焼き物を作ってぶつける場面は多分一部シーンはCGじゃなく実物作っての合成だと思う。粘土という誰もが一度は触れたことのある造形材料を武器にするってのも特撮回の今回ならではだ。
前回のように本筋に絡む伏線や展開こそないがドラマも特撮もバトルも見応えたっぷりの良質な単発回だった。
これぞウルトラシリーズの真骨彫よ。
次回
時をかけるソラト、コウセイ!?
辿り着いた未来の世界で2人の見たものとは!?
期待値高い回だが果たしてどうなる!?
それではまた
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