前回 散ずる戦禍、灰色の輝き【ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー 第34話】感想 あなたの笑顔をもう一度
若返りたいと思わなくはないけど学生時代には戻りたくない男 アメイジングRYOです。
今思えば1〜6限まで勉強して、お金がないから好きなものを買えず。いつでも親に勉強しろとせっつかれる生活をよく何十年もやってたなと思うよね。
今が自由すぎるからそれに比べたら子供時代なんて不自由で制限も多くて広めの牢屋にいたみたいだよ。
禽次郎の願いにフォーカスしブライダンの熱い友情ドラマが展開された35話を語っていきましょう!
あらすじ
ある夜、暖かな光に照らされた街の片隅にうだつの上がらないノーワンがいた。
彼の名はトランプノーワン。かつては女王に選ばれようと励んでいたがスランプに陥って以来やる気をなくし戦うことをやめてしまったのだ。
そんな彼に厳しく接しながらも立ち直らせようと尽力する親友のアーイーがいた。彼は友のためゴジュウジャーに挑む。
一方、禽次郎の前には禽次郎の正体を知る謎の青年が現れる。
彼の名は賈詡源治。譲二の終生のライバルであり彼もまた指輪の戦士となり若返っていたのだ。
禽次郎は源治に挑まれ指輪を賭けた3本勝負に挑む!
ジジイvsジジイ!燃えろ三番勝負!

予告の時点で面白そう!と期待していた回だったが予想通りの面白さ。そして予想外の方向に伸びていくストーリーに夢中にされた今回。
まずは禽次郎周りの話をしていきたい。
今回のエピソードは端的に言うなら禽次郎(譲二)の願いを見つめ直す回となっている。
見た目は高校生でも中身は爺さんで、願いはパーリーピーポーになることと言う強烈なキャラ付けに目を奪われがち確かに考えてみれば禽次郎の願いは複雑だ。
そもそも彼が指輪の戦士になったのは亡き妻の房子の遺言で何にも縛られない人生を送って欲しいと言われたから。そして彼は誰よりも自由な人生を生き直すために指輪の戦士になり自由人、即ちパーリーピーポーになる願いを持った。
しかしながら何にも縛られない人生を歩み直すという道すら房子の遺言に従った形なのだから彼は家族という繋がりを捨てれてはいない。やはり自由人にはなれていないのだ。この時点でジレンマが発生している。
若返った姿だってテガソードがオプションで与えてくれたものであり望んだものじゃない。
禽次郎の真の願いは28話でのウィッシュジェネレーターの件を考えるなら「房子と一緒に若返ること」なんだろうが死者の蘇生とかになってくるとまた色々複雑だよな。そもそも自分の都合だけで大往生した妻を生き返らせるなんてことを出来るタイプじゃないだろう。
若返ること自体を目的としている源治との戦いを経て、若返ることもパリピになることも本当の願いでないのならじゃあ禽次郎(譲二)だけの願いとはなんなんだろうというのを見つめ直すための回が今回、次回なんじゃないかと思うんだ。
三番勝負周りの話題に移ろう。
根っこにあるストーリーは上述の通り禽次郎というキャラクターのコアに触れる複雑な話しながら源治との絡みや勝負は気楽に見れる楽しいものだったのも高評価。
肝油ドロップ食べてみたい。てかあれ給食に出てたの…?飴が?
ピチピチの平成一桁生まれのあーしには信じられません。ちなみにソフト麺は今現在廃止されてて給食には出ないんだぜ!
炒飯対決が2人とも得意とかじゃなく、寧ろ2人とも素人という方向でパワーバランスを取り結果どっちも不味いがマシなのはどっちかで勝敗を決めるのは中々斬新だった。
「中華料理ナンバーワンバロゥ!」言うてるけどこんなレベルの低いナンバーワンバトルがあるものか。
源治が固有能力「転身(チェインジ)」で中華鍋に変身するシーンの
源治「気力だァー!」
角乃「わっ」吠「わっ」陸王「わっ」真白「わっ」
のとこは『ダイレンジャー』OPの
「気力だー wow wow wow〜」
のとこに掛けた場面なんだとか。分からんて!あんまり綺麗に出来てないし!ちいかわじゃないんだから。
変なローカルルールによるメンコ対決で源治が繰り出した東京タワー。スカイツリーじゃなく東京タワーなところが実にジジイ。
最後の野球対決は互いに変身能力をフルに生かしたものになっていてなんでもありなスーパー戦隊の野球回らしいものになっていたし、カメラワークやスローモーションによる演出もあって思いの外ちゃんと熱い戦いになっていた。
ゴジュウジャーのみんなが禽ちゃんのキャラソン歌いながら応援してるとこ可愛い。
ちなみに今回の脚本を担当したのはお馴染み荒川稔久先生。安定感が違うなやっぱり。何気に『キラメイジャー』以来久しぶりの参加なようだ。
あとちょっと話が逸れるけど禽次郎関連で言うとアバンでの太志とのやり取りが個人的に好きでね。
友達として接しながらも孫の近況を知り、太志もすっかり禽次郎と仲良しな雰囲気で「息抜きにアニメっこ 付き合ってくんない?」と口癖を真似してたりそれに何も言わないけど笑顔の禽次郎も良い。
口ぶりからするに太志の息抜きに禽次郎は度々付き合ってるようだ。結果として禽次郎は孫と一緒にアニメ見たり色々遊んだりしてるってことよね。
素敵じゃないか。そういうジジイになりたいもんだ。
甦れ友よ!熱きブライダンの友情

禽次郎と源治の戦いの裏で展開されたもう一つの今回の軸。
金アーイーのコウ・シンセーとトランプノーワンの熱い友情ドラマの話題を書いて行こう。こっちもめちゃくちゃ良かったよ。
ブライダンは分かりやすい悪役じゃないのは散々描いてきたがそれを殊更に感じれたのがこの2人の友情だ。
人間を打倒する野望を持っているが逆に言えばそこ以外ブライダンも人間も変わらないのかも知れない。戦闘員には友達がいて、怪人にも挫折があって、幹部は朝ごはん食べるし推しもいる。チャリ乗る時はヘルメットだって被る。
早速脱線して悪いが法令に準じてヘルメット被ってチャリ乗って来て「キャッキャッキャ!」とイカれた高笑いをしながらヘルメット外すファイヤキャンドルがたまらなく好き。やっぱ面白いわ。
若い奴らから馬鹿にされたのをきっかけスランプに陥ってしまったトランプノーワン。まず目を引いたのはデザインの良さ。一目でトランプと虎を掛け合わせたのが分かる秀逸なデザインだ。
普通に屋台で酒飲んで、屋台のオヤジも怖がらないどころか常連だからなのか親しげに接しコウにボコられた彼を介抱したりとナチュラルに絆が生まれている。狙ってなのかは謎だがブライダンが普通に人間と繋がりを持ってるシーンって結構色んなとこに散りばめられてるよね。やはり和解への布石なのかな。
すっかり自信もやる気も無くしたトランプノーワンを叱咤するコウ。友達のコウが厳しくするのに対しファイヤキャンドルをはじめとした上司にあたる幹部陣は城に呼んだ彼を優しく立ち直らせようと説得していた。ただのホワイト企業だろこれ。
厄災に敗れたことやその厄災をゴジュウジャーが倒しより脅威になったことを重く受け止めブライダン側も決意を新たにより団結を深めているというのを描いているシーンでもあり結構好きな場面だ。
コウを見て思うのはやはり金アーイーって中々の発明だなってこと。見た目はちょっと豪華なただの戦闘員でも色んな手段でキャラ付けすればちゃんと存在感のあるノーワンにも負けないゲストになれるという。
ゴジュウジャーとの戦いでコウが見せた〝コウシンセイ まぼろしノーワン〟は倒されたノーワンの幻を出現させる技。何気に召喚したのがおせっかいノーワンとミステリーノーワンでどっちも角乃がメインの回に出たノーワンだね。
ブーケ開発のアイアイザーによる新フォーメーションは無数の形態変化したアイアイザーによる波状攻撃。超巨大なリョウテガソードに比べアイアイザーが小さく、さながら怪獣に挑む戦闘機の構図になっているのが面白い。
コウとトランプノーワンのやり取り含め意図的にブライダン側がヒーローに見えるように演出していたように思う。スペックが遥かに足りないはずのアイアイザーでリョウテガソードに気合いの突進を決めて厳しくして来た友達に熱く優しい言葉を伝えながらの自爆とかもうどっちがヒーローか分からんくらいヒロイック。
アイアイザーの自爆シーンは今時中々見ない人形爆破演出を採用。ウルトラマンの平成3部作でよく見るやつ!
友のために命をも差し出せる男の中の男だったコウ・シンセー。これまでの金アーイーの中でも特に印象深いキャラクターとなってくれた。
そんな彼の死を持って立ち直ることの出来たトランプノーワンの決意の弔い合戦弔い合戦は次週。
ちょっとトランプノーワンに勝って欲しいって思っちゃってるよ。そう思わせた時点で今回のブライダンドラマパートは大成功だったな。
次回
友の死を乗り越え再起のトランプノーワンが牙を剥く!
トランプナンバーワンに輝くのは果たして…
そして禽次郎と源治。2人のジジイの熱き戦いを見よ!
それではまた
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